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闇に咲く花 ~カラスウリ~ [野草]

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                                                                        カラスウリ (雄花) 烏瓜  ウリ科  カラスウリ属

 夏になると、前回のセミの羽化と同様に、夜にだけ見ることの出来る、カラスウリの花を見るのが楽しみです。

 同じように、夜に咲く花には、マツヨイグサの仲間や、オシロイバナがありますが、マツヨイグサの仲間は、早朝であれば、まだ少し萎み掛けた状態の花を見ることが出来ますし、オシロイバナは夕方のまだ日のあるうちに開き始めます。

 しかし、カラスウリの花は、日没間際の六時過ぎ位から漸く開き始め、夜明け頃には凋んでしまいます。
 その為、カラスウリの赤い実はよく知られていても、この幻想的な白い花は、見たことのない方が、多いように思われます。

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カラスウリに就いての補足記事 [野草]

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   カラスウリ (雄花の蕾)     ウリ科  カラスウリ属

 前回のカラスウリとスズメガの記事に、様々なコメントを頂き、有難う御座いました。

 その中に、きちんとお返事をしなければならないと思うコメントがありましたが、単にコメントバックでは説明し切れない部分もありますので、改めて(かなり遅れてしまい申し訳ありませんが…)補足の記事を書くことにしました。 

 

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暗闇に咲く花 ~カラスウリ~ [野草]

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     カラスウリ  烏瓜   ウリ科  カラスウリ属

 何時の間にか、もうカラスウリの咲く頃になりました。

 カラスウリのあの赤い実は知っていても、この白い花の実物は、まだ一度も見たことがないと仰る方が多いように思います。
 藪のような場所に自生し、しかもあたりがすっかり暗くならないと咲きませんから、普通には目にすることがないのも当然かも知れません。
 それに、朝になると忽ちに凋んでしまい、このレースのような部分も殆ど跡形もなく隠れてしまいます。

 

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秋の野の花…そして、小さな虫たち [野草]

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 何時の間にか、もう十一月も半ば近くになってしまいました。

 木枯らしが吹いたと、テレビニュースの天気予報コーナーで聞いたのも、随分前のことのような気がします。

 ですが、今日の記事に載せる写真は、十月の半ば頃に撮った、幾つかの小さな秋の野の花たちです。 

 

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仙人の白いひげ [野草]

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 中国の古典に『抱朴子(ほうぼくし)』という本があります。
 この本は、当時の「神仙思想」に基づいて著された書物で、仙人になる為のさまざまな方法等が書かれています。

 著者の「抱朴子」(284~363)は、本名を葛洪(かつこう)という、中国の晋王朝(しんおうちょう:265年 ~420年)時代の人物です。

 仙人になる方法の一つに、「尸解(しかい)」というやり方があるといいます。
 これは、死後に自分の死体から抜け出して、仙人となる方法ですが、抱朴子もまた、尸解によって、仙人になって去ったと、後世にはそう思われていたと言うことです。

 …突然のように、そんな奇妙とも云える書物のことを書いたのは、上の写真の植物の名前から、不意に、随分昔に少しばかり読みかけた、『抱朴子』を思い浮かべててしまったせいです。

 

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暗闇の妖精 -カラスウリ- [野草]

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  カラスウリ   烏瓜   ウリ科  カラスウリ属 

 夏の夜にだけ現れる妖精のような花が、また咲き始める頃になりました。

 何度見ても、その不思議な姿に心惹かれて、今年も夜の藪の辺りに、カメラと小型の懐中電灯を持って出掛けて来ました。

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タグ:カラスウリ

夏緑林の花 〈キンラン〉 [野草]

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 キンランが咲いていました。

 子供の頃から、好きな野草の一つでしたが、自生している姿を見るのは、久し振りのことです。

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仏の座 [野草]

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 「ホトケノザ」の花が咲いています。

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青い花と白い花 <露草> [野草]

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  ツユクサ    露草    ツユクサ科   ツユクサ属

 

露草の花の色は、澄みきった空のような青です。

でも、花びらの色には、いささかの個体差があるようで、濃い青から少し淡い青まで、多少の濃淡があります。

 

そして、時には…

 

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センニンソウとボタンヅル? [野草]

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  センニンソウ   仙人草    キンポウゲ科   センニンソウ属 

センニンソウとボタンヅル。
花の姿がよく似ていて、何とも見分けの付け難い植物です。
見分けるには、葉をよく見比べないとなりません。

ボタンヅルの名は、葉に切れ込みがあって、その形状が牡丹の葉に似ていることに由来します。

それに対して、センニンソウの葉には切れ込みがありません。

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ですからこれは、間違いなく「センニンソウ」であると言えます。

これは、千葉県八千代市の小さな神社の下で見つけました。 

 

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センニンソウは、キンポウゲ科のつる性の植物です。
(この花は、南房総のあたりで撮ったものです)

センニンソウの仲間は、世界中に数百種類もあると言われています。
その中でも、花の大きな種類は「クレマチス」と呼ばれ、園芸植物としてよく知られています。

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さて、漸く「センニンソウ」と断定出来る花を見ることが出来たので、今度は「ボタンヅル」を見たいと思っていました。 

それは、前回の記事の、色の替わったニホンアマガエルと出会った日のことです。

南房総方面の、道路脇の茂みや土手に、センニンソウかボタンヅルと思われる白い花が、あちこちに咲いていました。 

何度か車を止めて、咲いている花を確認しては、何枚かの写真を撮りました。

咲いていたのは、(僕が車を止めた場所では)殆どが、センニンソウのようでした。 

けれど、センニンソウに混じって、ちょっと葉の様子が違うものが見つかりました。

 

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上の写真と同じ場所で、少し寄って撮ってみました。

ボタンヅルの葉は、「1 回 3 出複葉」と呼ばれており、その形状は「センニンソウ」とは、明らかに異なっています。

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しかし、あちこちとネット検索をして見ましたが、何だか僕が撮った写真と、ネット上に「ボタンヅル」として掲載されている幾つかの写真とでは、葉の様子がかなり違うようにも感じます。
そこで、更に調べて見ると、「ボタンヅル」の近縁種に「コボタンヅル」というものもあることが分かりました。

更には、「コバノボタンヅル」という近縁種もあるようです。しかし、これは四国以西に分布するという事のようですから、千葉県には、(今のところは…)無いとみて構わないと思います。
ですが、それにしてもどうにも煩雑なことです。

…と言うことで、もう一度花の現物に当たって、詳しく観察してみなければならないようです。
でも、今年はもうその機会はないと思います。
ちょっと気の長い話ではありますが、また来年になったら、それぞれの花たちを探しに行くつもりです。

でも、もしもこれらの植物に詳しい方がいらっしゃって、御教示頂くことが出来ましたら幸いに思います。

 

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これは、2005年の8月に撮った写真です。
この時は、葉の状態が分かる写真を、あまり撮っていなかった為、センニンソウなのか、ボタンヅルなのか、分らず仕舞いになってしまいました。

 


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