神としての蛇 [神話・伝説]
奈良県桜井市三輪に鎮座する、大和の国一之宮「大神神社(おおみわじんじゃ)」です。
因みに、この写真を撮ったのは2004年8月。今から9年ほど前のことになります。
大神神社(おおみわじんじゃ)は、日本最古の神社と言われ、普通の神社では、ここに写っている拝殿の向こうに、御神体の座す本殿があるのですが、大神神社には本殿がありません。
それは、この神社の御神体が、拝殿の背後に聳える「三輪山(みわやま)」と考えられているからです。
しかし、神話の世界では、この山の神は、「蛇」であるともされています。
それに就いて、古事記に、 以下のような記述があります。
原文では分かり難いので、平凡社世界大百科事典の「三輪山伝説」から引用させて頂きます。
「《古事記》によると,陶津耳(すえつみみ)命の娘活玉依毘売(いくたまよりびめ)には夜な夜な通う男があってついに身ごもる。父母が怪しんで男の正体をつきとめるために,糸巻きに巻いた糸を針に通して男の衣の裾に刺すように娘に教えた。翌朝見ると糸は戸のかぎ穴から抜け出ており,糸巻きには3巻きだけ残っていた。そこで糸をたよりに訪ねて行くと美和(みわ)山の神の社にたどりついた。かくて男は美和山の神であり,生まれた子はその神の子であることがわかった。そして残った三勾(みわ)(3巻き)の糸にちなんでその地を〈ミワ〉と名づけた。」
平凡社世界大百科事典 DVD版より
花になった少年 ~水仙~ [神話・伝説]
スイセン 水仙 ヒガンバナ科 スイセン属
スイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の植物で、地中海地方からスペイン・ポルトガル方面が原産地とされています。
ニホンズイセンと呼ばれる種類もありますが、これも日本の原産という訳ではなく、古い時代に中国大陸経由で日本に入って来たものと考えられています。
北陸地方の海岸等にスイセンの自生地がありますが、これは海流に乗って球根が流れ着いたことによるものだという説もあります。