花びらの翼 ~モクレンの仲間たち~ [樹木]
遠い夢や希望や
明日に向かう思いを
胸に抱き締めながら
青い空を見上げれば
目映いほどに白い
風に揺れる木蓮の花
まるで空に向かって
飛び立つ鳥のように
風に羽ばたいている
白い花びらの翼
紅花車輪梅 [樹木]
ベニバナシャリンバイ 紅花車輪梅 バラ科 シャリンバイ属
前の記事の、ベニバナトチノキの咲いていた、「まろにえ橋」に至る「まろにえ通り」と名付けられた道の歩道に、沢山のベニバナシャリンバイが咲いていました。
夏の空に向かって [樹木]
ベニバナトチノキ トチノキ科 トチノキ属
このブログで何度か紹介しました、習志野市内の『まろにえ橋』と言う陸橋の側にある、「ベニバナトチノキ」です。
「ベニバナトチノキ」は、「セイヨウトチノキ」と「アメリカアカバナトチノキ」の交配種ですから、正確には「マロニエ」とは異なります。けれども、「セイヨウトチノキ」というは「マロニエ」の和名ですから、まったく係わりがないわけでもありません。
春の花・秋の実 [樹木]
四月初旬から中旬に掛けて、沢山のバラ科の木に咲く花を見ました。
様々な慌ただしさに取り紛れて、花の最中には記事に出来なかった花たちですが、既に四月も終わろうとする今、そんな花たちの写真を載せて見ることにしました。
どれも、実の生る木ですから、昨年の秋に撮った実の写真も併載しておくことにします。
ミカイドウ 実海棠 バラ科 リンゴ属
かなり大きくなった、庭のミカイドウの木は、幹に虫が食われてしまったようで、ここ数年樹勢が衰えていて、昨年はあまり花を付けませんでした。
それが、今年はどうしたことか、例年にないほどの沢山の花を咲かせてくれました。
ミカイドウの花は、花の内側は白く、裏が赤い色をしています。
秋に実る果実は、直径2~3cm程の小さな実ですが、緑色のままで、決して赤くはなりません。
食べられないこともないのですが、美味しくはありません。
でも、こうして実った実から芽を出した、実生の若木が一本、もう大きく育ち始めました。
もう何年かしたら、この親木同様に、沢山の花を咲かせてくれることを期待しています。
出来るならば、虫にやられて衰え始めた親木が、枯れてしまわないうちにと、願っています。
ヒメリンゴ 姫林檎 バラ科 リンゴ属
ミカイドウとは、比較的近い仲間ですが、より白い花を咲かせるヒメリンゴです。
通勤途中にある、人工の小川が流れる遊歩道の4・5本の木に咲いていました。
どの木にも、 大量の花が咲いています。
ヒメリンゴは、秋には赤く熟します。大きさは、ミカイドウ同様、直径2~3cmほどです。
そして、こちらは食べられるそうですが、 街路樹なので残念ながら食べたことはありません・・・。
カリン 花梨 バラ科 ボケ属
カリンは、比較的高い枝に花を着けるように思います。
家の庭に木があるので、いつもは脚立を立て掛けて、枝に登って写真を撮るのですが、今年は天気が悪い頃に咲いたため、些か危険なので止めました。
晴れた日に、一度だけ登って撮ったのがひとつ前のアップの写真です。
そんな訳で、カリンも、割り合い沢山咲いたのですが、あまり写真は撮れませんでした。
昨年の11月、奈良で見掛けた実。
でも、これはもしかすると、よく似ているマルメロかも知れません。
カリンとマルメロは、本来は別種ですが、長野県の一部の地方などでは、マルメロをカリンと、呼び習わしているそうです。
花も、同じバラ科なので似てはいるようですが、マルメロは白いそうです。
最後に、もう一度「ミカイドウ」です。
家の玄関先に咲いているので、他の花と違って、あまり時間がなくても撮れるので、いつの間にか、200枚くらい撮っていました。
その内から、比較的奇麗に撮れた花を選んでみました。
いつの間にか、去ってしまう花の季節。
咲いていると思っても、気が付くと散っていて、いつしか若葉が枝に萌え出し、木々は緑に染まって行きます。
この時は、薄紅色に染まっていたミカイドウの木も、今はどの枝も緑に包まれています。
今日は、咲き残った桜や桃を、あちこちで見掛けましたが、もうバラ科の木の花たちとも、そろそろお別れの季節か来ようとしています。
今年もありがとう。また、来年沢山の花を見せて下さい。
花びらの翼 -3- [樹木]
遠い空に向かって
広げる白い翼
いつの日か願いは
叶うと信じながら
春の風に乗って
多分飛び立って行ける
どんな哀しみだって
乗り越えて行ける
切なく 暗い空でも
厚い雲を抜ければ
澄みきった青空が
そこにはあるはず
空に向かって広げる
白い花びらの翼
例え飛べない翼でも
夢だけは捨てない
ハクモクレン 白木蓮 モクレン科 モクレン属
白い木蓮の花が好きです。
でも、今年はカメラを持っていない時に限って、綺麗な木蓮を見掛けました。
そして、カメラを持っている時には・・・。
今年は、寒暖の差が激しかったせいか、まだ半開きの状態のまま、茶色く変色してしまったハクモクレンを幾つも見かけました。そうです、カメラを手に近付いて行った時に限って・・・。
ですが、もうハクモクレンの花期も終わりに近付いたと思った頃。
先週の土曜日に、ようやくまだ綺麗なハクモクレンに出会うことが出来ました。
ただ、空が雲っていたことは、とても残念なことでした。
詩の三連目には、そんな思いをちょっと書いてみたつもりです。
ちなみに、「花びらの翼」は、一昨年初めてこのブログに「ハクモクレン」を載せた時のタイトルです。
そして、昨年もまた同じタイトルを使いました。
何だか、僕は何時までも、空への憧れを抱き続けているようです。
コブシ 辛夷 モクレン科 モクレン属
今年は、綺麗なハクモクレンを撮る機会がとても少なかったのですが、何故か同じ仲間のコブシには沢山会えて、写真も沢山撮れました。
もう、コブシもそろそろ終わりに近付いて来ていますが、まだあちこちで綺麗な白い花を見せてくれています。
梅・桜・桃 [樹木]
佐倉城跡公園の外れに、風が吹くと砂埃が激しくたつ駐車場があります。
(ちなみに、僕はこの辺りへ行くと、必ず歴博へ寄るので、そちらの駐車場に入りますから、ここには車は止めません)
その奥に、沢山の花の咲いている木が見えました。
近付いて見ると、まだ背の低い桜の木のようです。
そして、その後には桜よりも背の高い梅の木も見えます。
そろそろ、梅の季節は過ぎようとしていますが、ここの背の高い梅の木は、とても元気に可憐なピンクの花を咲かせてくれていました。
春の陽射しの中の
薄紅色の梅の花は
お澄まし顔した
幼い少女のよう
その澄んだ眼差しに
微笑みかけたら
お日様のように
優しく眩しい笑顔を
返してくれるだろうか
梅の写真は、家の庭に咲いた花も、沢山撮ったのですが、なかなか記事に出来ないままになっていました。
できれば、まだ少しでもどこかで梅が見られる内に、何とか写真を載せたいと思っています。
梅の手前に見える、丈の低い桜の木は、河津桜(カワヅザクラ)でした。
カンヒザクラとオオシマザクラの種間雑種と見られるこの桜は、今から五十年以上前に発見され、静岡県河津町の民家に植えられて、そこから広まった為に、河津桜と呼ばれるようになったといいます。
この桜は、他の桜に比べて随分早くから咲いて、咲く期間も長いそうです。
光を浴びて透き通る
早咲きの桜の花
とても頼りなげに
微笑むようなその花は
まだ寒くて強い風にも
決して負けることのない
しなやかな強さを持っている
清らかで無垢な幼な子のように
こちらは、同じく佐倉の城址公園の奥まった辺りに咲いていた、オオカンザクラという品種の桜です。
この花もまた、カンヒザクラとオオシマザクラの種間雑種と言うことですが、花の雰囲気は些か異なっているように見えました。
この桜のアップの写真は、何れ別に掲載します。
梅と河津桜を撮っていて、ふと遠くに目を遣ると、大きな木に白い花が沢山咲いているのが目に付きました。
この近辺には、コブシの木が多いので、その木もまたコブシかと思いました。
でも、よく見ると花の付き方が違うようにも思えます。
そこで、側へ行って見ると、白い花の咲く桃の木でした。
純白の桃の花が
空に向かって
咲き誇っている
まるでやんちゃな
男の子のように
精一杯に 高々と
両手を広げている
吹き過ぎて行く風が
時に強く 枝を揺すると
白い花は楽しげに
無邪気な笑みを浮かべる
桃の花は、普通ピンクが多いですし、桃の節句とも言うひな祭りを連想するせいか、女の子のイメージがあります。
でも、この白い花の姿は、何だかとても凛々しい感じがして、男の子のイメージを感じました。
そう言えば、桃太郎というとても強い男の子がいましたね。
春という季節を、短く区切ったように、少しづつ時間差を付けて咲いて行く、梅・桃・桜。
今回は、それぞれの花が自然に咲いているのを、一度に見ることが出来ました。
この公園では、「もう少しすると、ピンクの桃の花も咲きますよ」と、犬と散歩をしていた近くに住むという人が、僕に教えてくれました。
もう少し先に、歴博の企画展もあるようですから、その頃にまた公園を歩いて見るつもりです。
コブシの花 [樹木]
先月末の土曜日(2月24日)、このブログには何度も載せている、コブシの大きな木を見に行きました。
昨年の状況からすると、まだ開花する時期ではないのですが、今年の状況は昨年とは大分違っているので、もしやと思って行って見ました。(・・・と言っても、家から5分そこそこで行ける場所なのですが・・・)
すると、やっぱりもう蕾はかなりふくらんで来ていました。
そして、今日(3月3日)の午後に行って見ると、既に幾つもの花がもうすっかり花開いていました。
でも、ちょっと奇妙なことにも気付きました。
と言うのは、昨年の記事にこの同じ木に咲いた写真を載せた折に、
「コブシと、モクレンやタムシバとの違いは、上の写真に見える、花の下の小さな葉です。
この小さな葉があれば、それはコブシです」
と、コブシと近縁種のモクレンやタムシバとの見分け方を書いたのですが、今日見た花には、その小さな葉が見られないのです。
でも、花を見て行くうちに、少し開き始めた一つの蕾を見付けました。
これには、花の下に小さな葉が付いています。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2006-03-29
↑昨年の記事「辛夷の花が咲きました」です。
この時の写真には、それぞれの花の下に小さな葉が付いています。
もしかしたら、ここのところの寒暖の差の激しさの為に、葉が落ちてしまうというようなことがあったのかも知れません。
どちらにしても、昨年は3月も末になって咲いたコブシが、3月の初旬に咲いている事を見ても、気象の状況は尋常ではないように思えます。
それでも、花の美しさには変わりはなく、午後の陽射しの中に、透き通る白い花びらをそっと揺らして咲いていました。
追伸:
前回の記事を書いた翌日、急に酷い風邪を引いてしまいました。
インフルエンザではないと言われ、良かったと思ったものの、もう暫く経つのですがなかなか良くなりません・・・。
いつも2月の後半には出してあげている、母の形見の押し絵雛も、今日になってやっと飾ってあげることが出来ました・・・。
どうか、皆さんも風邪やインフルエンザには、くれぐれもお気を付けて下さい。
返り咲き <実海棠> [樹木]
ミカイドウ 実海棠 バラ科 リンゴ属
ミカイドウは、当然春に咲く花ですが、家の庭では今幾つかの枝に花が咲いています。
こちらが、春の写真です。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2006-04-06
これが、ミカイドウの果実です。
リンゴに似ていますが、大きなものでも直径2センチから2.5センチほどの小さな実です。
残念ながら、食べてもパサパサした感じで、まったく美味しくありません。
家の狭い庭には、柿の木もあるのですが、既に虫にやられて早めに熟した実は、メジロなどが食べに来ます。
ところが、このミカイドウの実は殆ど鳥も食べに来ません…。
多分、小鳥たちにも美味しい実ではないのでしょうね…。
カリン 花梨 バラ科 ボケ属
同じ頃に花が咲いていたカリンにも、実がなりました。
こちらは、あの可憐な薄紅色の花のイメージとは異なる、ちょっとゴツゴツした感じの実です。
花の写真です。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2006-04-19
このカリンの実は、生のままではとても食べられません…。
普通は果実酒などにしますが、何か他に利用法はないものかと、Googleで検索してみました。
すると、砂糖漬けにする方法を、とても丁寧に解説して下さっている記事が見付かったので、早速試して見ました。
出来上がるには、二週間ほど掛かるということなので、それまで楽しみに待つことにします。
一枚目と同じ花を、すこし引いて撮りました。
後に見えるオレンジ色は、柿の実です。
これで、今の時期の返り咲きの花の写真だと、お分かり頂けると思います。
今年はまだ、十月桜を見ていませんが、秋に咲いたミカイドウも、十月桜同様に、なんとなく春の華やかさは感じられず、そこはかとない寂寥感が漂っている、なんだかそんな感じがします…。
白き萩 [樹木]
シラハギ 白萩 マメ科 ハギ属
9月18日、久し振りに上野の東博(東京国立博物館)へ行きました。
構内へ入るとすぐの所に、紅白の萩が植えられています。
シラハギは、何となく清楚な感じのする、気品のある花を咲かせていました。
けれど、近付いて見ると、ごく僅かにですが、所々に赤い花が混じっています。
それも、全体が赤ではなく、殆どが紅白のだんだら模様のような花でした。
昨年も観に行って、沢山写真を撮ったのですが、赤い花が混じっている事には気が付きませんでした。
草であれば、紅白の花が交配して、白い花に赤が混じることもあるかも知れません。
でも、萩は落葉低木なので、草花と同じようには考えられません…。
少し調べて見たのですが、結局解りませんでした。
どなたか、こうなる理由をご存知の方がいらっしゃいましたら、是非ご教示頂きたいと思います。
何卒、宜しくお願い致します<m(_ _)m>
白き萩 風に揺らぎて咲く頃の 深まる秋は胸に迫りつ
弱まりし 日差しの中に凛として 静かに咲ける白萩の花
秋の風に 揺蕩う如く枝は揺れ 零れる如く白き萩咲く
こちらは本当の赤い萩です。
尖った葉からすると、多分「ミヤギノハギ」だと思います。
でも、赤い萩は既に散り始めているようで、残った花が疎らに咲いているだけでした。
少しづつ、秋が深まって行く…。
風に揺れる萩の花を見ていたら、ふとそんなことを思いました。
前回の更新から、ついに一週間以上も経ってしまいました…。
今夜は、記事の更新だけでやっとの状態ですので、皆さんのブログへは明日以降ご訪問させて頂きます。
何卒、宜しくお願い致します<m(_ _)m>
タイサンボクとユリノキ [樹木]
タイサンボク 泰山木 モクレン科 モクレン属
名前のイメージから、中国から渡って来た木だと思っていたのですが、調べてみると「北アメリカ」の原産だそうです。
また、「たいざんぼく」と覚えていたのですが、「たいさんぼく」が正しい読み方だと言うことも、確か昨年くらいに初めて知りました。
「マグノリア」と呼ばれる香水があるそうですが、それはこの花から採るか、あるいはこの花の香りを化学的に合成して作られると言うことです。
タイサンボクの花は、一本の木で随分長い期間、次々と花を咲かせてくれます。
しかし、一つ一つの花は、割合短期間で変色してしまうようです。
その上、木の高い所に花が咲く為、なかなか綺麗な花を撮ることが出来ません。
濃緑の葉陰に咲く
白い大きな花
夏の炎暑の午後
吹き渡る風が
運んで来る甘い香り
タイサンボクの花びらが落ちた後。やがて、実となり種が出来ます。
ユリノキ 百合の木 モクレン科 ユリノキ属
同じモクレン科で、やはり北米原産の木に、以前の記事に花の写真を載せた、「ユリノキ」があります。http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2006-05-16
これは、先月(六月)の末の写真ですが、薄緑の果実が沢山実っています。
そんなユリノキの下に、まだ落ち葉の季節には程遠いのですすが、何故か枯れた葉が落ちていました。(これは、今月の9日のことです)
この写真では、ちょっと見難いですが、葉の右上の方の端に、緑色の小さな小さな虫がいます。
アブラムシです。
とても小さいので、クローズアップレンズを重ねて、倍率を高くして撮りました。
その為、被写界深度が浅くなって、虫の向こう側の足が少しボケていて、手前の虫は、完全にボケています。でも、虫の全体の様子はよく分かると思います。
アブラムシは、非常に種類が多いので、同定は難しいだろうと諦めながらも、「改訂・校庭のクモ・ダニ・アブラムシ」という図鑑を見ると…。
「ユリノキヒゲナガアブラムシ」と言う、そのまんまの名前のアブラムシが載っていました。これが、その「ユリノキヒゲナガアブラムシ」のようです。
北米原産のユリノキにだけ付くこの虫も、当然ですが、北米原産です。
参考文献