トーハク 大神社展とツグミ、そして桜 [野鳥]
上野の東京国立博物館(トーハク)で開催中の「大神社展」を観て来ました。
仏教のお寺には、御本尊として仏像が祀られているのが普通ですが、神社の御神体と言えば、鏡だったり、太刀だったりします。
尤も、本来の神道は、謂わば自然信仰であるため、「磐座(いわくら)」と呼ばれる、山にある大きな岩や、時には山そのものを御神体として祀るという例が、よく見られます。
また、日本の神様は、時には蛇の姿となって人間の前に現れたりすることもありますし、鹿に乗って長旅をしたりもします。
しかし、神道の神の実態は、人の目には見ることの出来ない、神霊のような存在として、捉えられていたのだと思います。
その、目に見えない神霊の依代(よりしろ)として、鏡や太刀(たち)が本尊の役割を果たすようになって行ったと考えられますが、元来神道では、神像を作ることなど考えられないことであったと思われます。
やがて、仏教の伝来と共に、仏像が日本に伝わりますが、その仏像の影響、及び神道と仏教との混交による、本地垂迹説等の影響を受けて、神道でも神像が作られるようになったと考えられます。
とは言っても、どこの神社にも神像が祀られている訳ではありませんから、通常神社に参拝しても、神像を拝むことが出来るのは、ごく稀なことと言えます。
しかし、今回の展覧会の後半部分には、数多くの神像が展示されています。
その中には、初公開の「童子」と「童女」の、可愛らしい姿や、十一面観音のような姿をした女神さまの像もあって、僕にとっては非常に見応えのある展示でした。
また、茨城県の鹿島神宮に伝わる大太刀(おおだち)は、全長が2m70㎝という長大なもので、思わず足を止めて、暫らく見入ってしまうほどの迫力を感じました。
トーハクの表敬館の近くの芝生に、ツグミがいました。
何かが気になる様子で、少し先にある椿の木の辺りを窺っています。
ツグミの視線の先にいたのは、ヒヨドリでした。
嘴どころか、顔まで花粉で黄色く染めて、ヒヨドリは椿の蜜を舐めているようでした。
暫くして、ヒヨドリが飛び去ると、ツグミは安心したように、歩き始めました。
あちこちと、芝生の地面を突いていましたが、漸く何かを捕まえたようです。
ツグミは、柿などの木の実なども食べるようですが、地面の下からミミズなどを掘り出して食べることも多いようです。
これも、ミミズか何かでしょうか?
写真を拡大して見ても、獲物が何であるかは、よく分かりませんが、多分ミミズだろうと思います。
ツグミは、家の方でも、たまに見掛けますが、近寄れば直ぐに飛び立って逃げてしまいます。
しかし、トーハクの前庭では、かなり人馴れしているのか、かなり近付いても、なかなか逃げようとはしませんでした。
お陰で、相当に接近して、ツグミの写真を撮ることが出来ました。
冬鳥として、日本を訪れるツグミは、もう暫くすると、遠い国へと去って行ってしまいます。
また来年出会えることを祈って、僕はツグミにお別れを言いました。
4月10日・11日の、トーハクの構内では、一葉(イチヨウ)や、関山(カンザン)等の、八重桜が見事に咲いていました。
写真は、イチヨウです。
キクモモも、見事に咲いていました。
こちらは、法隆寺館の近くに咲いていた、八重桜のカンザンです。
尚、「大神社展」は、4月9日から、6月2日まで開催されています。
なるほど、御神体とはいいますが、神像とはなかなか言わないのはそういうことなんですね。
ツグミはどうやって地面の下のミミズを見つけるのか不思議に思います。
by ぜふ (2013-04-15 06:37)
おはようございます^^
神社のご神体に関して今まで関心を持っていなかったですね。神社に行ったら
兎も角参拝するのみで、考えなかったです。
特別の出雲大社だったり 太宰府天満宮だったりすると多少関心を持つのですが(--ゞ
今年はツグミは写せました^^
by mimimomo (2013-04-15 06:44)
実はですね…鹿島神宮に行ったことがないのです^^;
by ゴーパ1号 (2013-04-15 21:41)
鹿島神宮、大太刀というのを拝見して、
先日放映されたN〇Kの塚原卜伝を思い出しました。
そのなかで鹿島の神から授かった大太刀の話が出てきましたが、
大太刀そのものは実際に存在するのですね。
by きまじめさん (2013-04-15 23:02)
昨日、大神社展を見てきました。国宝の隣に国宝が並ぶものすごさ!
神像は確かにどれも引き込まれました。
案外感動したのは九条家伝来の延喜式の写本でしたが、少し話題が地味か。
今年新装開店の東洋館も寄りましたので、そっちの写真はそのうち。
by 春分 (2013-05-30 08:27)