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いつもの公園にいた虫たち~藤崎森林公園にて~ [昆虫]

カルガモ.jpg

 カルガモのいる池のある、いつもの公園。些か、大袈裟な名前ですが・・・

 習志野市藤崎森林公園と、その周辺で、五月に出会った虫たちの写真です。

 子供の頃からの昆虫好きなので、虫を見ると思わず夢中になって写真を撮ってしまいます。

 名前の不確かな昆虫もいますが、折角撮ったので載せて置くことにしました。

 写真は、20枚ほど有りますが、宜しければご覧下さい。

ジャコウアゲハ.jpg

      ジャコウアゲハ  鱗翅目  アゲハチョウ科

 公園の入り口付近で見掛けた、黒いアゲハチョウは、何となくクロアゲハとは違う雰囲気でした。

ジャコウアゲハ-2.jpg

 これまでにも、何度か見掛けたことだけはある、ジャコウアゲハでした。

 写真を撮れたのは、多分初めてです。


 
 

キアゲハ.jpg

   キアゲハ  鱗翅目  アゲハチョウ科  

 数日後、ほぼ同じ場所で、別のアゲハチョウを見掛けました。

  オヤブジラミに止まっていますが、アゲハの仲間の大型の蝶が、オヤブジラミの小さな花で、吸蜜をするとも思えません。しかし、それでも何度も、オヤブジラミに止まります。

 ナミアゲハかキアゲハのようですが、飛んでいる姿を見ただけでは、どちらなのか、あまり見分けが付きません。

キアゲハ-2.jpg

 何度も止まったところを良く見ると、オヤブジラミの葉に、卵を産み付けている様子です。

 どうして、オヤブジラミに・・・と思ったのですが、暫くしてオヤブジラミがセリ科であることを思い出しました。

 そこでこの蝶は、幼虫がセリ科の植物を食草とするキアゲハだと、漸く気が付きました。

ナミテントウ.jpg

   ナミテントウ  

 オヤブジラミには、テントウムシもやって来ます。

 黒い身体に大きな赤い丸が二つ付いているのが、ごく普通のナミテントウですが、こんな不思議な模様のやつも、割合よくいます。何だか、牛のような斑紋ですが、確か2005年の6月頃に書いたブログの記事にも、似た模様のナミテントウの写真を載せた記憶があります。
 因みに、背中に付いた二つの白い点々は、恐らくオヤブジラミの花粉ではないかと思います。

ナミテントウ-2.jpg

 ナミテントウというのは、並のてんとう虫の意味で、ただ「てんとう虫」というと、本来はこの虫のことです。

 ナミテントウの斑紋は、非常に変化に富んでいて、牛模様の他にも様々な形態の斑紋を持つものが多くいます。

ナナホシテントウ.jpg

 ここでは、ナナホシテントウも良く見掛けます。 

幼虫.jpg

 そして、ナナホシテントウの幼虫もいました。

ナナフシモドキ.jpg

  ナナフシモドキ  ナナフシ目 ナナフシ科

 久し振りに、ナナフシにも会えました。
 ナナフシも、種類の多い昆虫なのですが、触角の短いこれは、ナナフシモドキのようです。
 この個体は、長さが3cmほどの、未だ幼い子供です。

ナナフシモドキ-2.jpg

 「モドキ」とか「ダマシ」とかと言う接尾語が付く昆虫が、何種類もいますが、大抵は別種の昆虫に似ているけれども、それとは違う種類のものというようなニュアンスの名前です。(「モドキ」という接尾語の付くものは、植物にもありますが、やはり同様の意味です)

 しかし、「ナナフシモドキ」の場合は、実際にナナフシの仲間ですし、更には、どうもこれがナナフシの仲間では、ごく一般的な存在であるようです。

 本来の「モドキ」の用例とは、些か異なっているのは、ちょっと不思議な気もします。

ベニシジミ.jpg

   ベニシジミ 鱗翅目 シジミチョウ科

 希少種は別にして、一般的なシジミチョウの仲間には、地味なものが多いように思いますが、ベニシジミは鮮やかな色合いの蝶です。

ベニシジミ-2.jpg

 ベニシジミが止まっているハルジオンの花の下には、徘徊性のクモが潜んでいます。 

 多分、花に来る小さな虫を狙っているのでしょうが、シジミチョウの仲間としては、比較的大きなベニシジミには、手が出せなかったのかも知れません。

 暫くこの花で吸蜜した後、ベニシジミは無事に飛び立って行きましたので、ご安心下さい。

 まあ、クモの立場からすれば、残念な結果だった訳ですが・・・

ベニシジミ-3.jpg

 ベニシジミは、切れ長(?)の、大きな目をした可愛い蝶です。

 決して、珍しい蝶ではありませんが、見付けると何回もシャッターを切ってしまいます。 

ガガンボの仲間.jpg

 この虫が何なのか、ちょっと同定し兼ねています。

 最初に見た時は、恐らく「ガガンボ」の仲間だろうと思いました。
 ガガンボは、種類が多く、正式な名前のないものさえいるようですから、取り敢えず「ガガンボの仲間」でいいだろうと思っていました。

 しかし、あちこち調べながら、何度も写真を見返しているうちに、ふと「ガガンボモドキ」かも知れないと思い始めてしまいました。

 今現在は、「ガガンボモドキ」であろうと考えています。
 もし、ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示をお願い致します。


 ところで、また「モドキ」ですが、先ほどの「ナナフシモドキ」とは異なり、こちらは本来の意味の「モドキ」です。

 「ガガンボ」は、双翅目・ガガンボ科 ですが、「ガガンボモドキ」は、シリアゲムシ目ガガンボモドキ科 ということで、まったくの別種として分類されています。

ツチイナゴ.jpg

   ツチイナゴ バッタ目  イナゴ科

 イネ科の植物の茎に掴まって、大型のバッタが隠れていました。

 葉の陰になってしまって、なかなか全体が撮れません。

 でも、やがて強めの風が吹いて、葉を揺らし始めました。

ツチイナゴ-2.jpg

 草が風に揺れる、ほんの僅かな隙を狙って、何とか写真は撮れました。 

 大きめなバッタであったため、トノサマバッタかクルマバッタを思い浮かべたのですが、翅の模様等が違うような気がします。
 そこで調べて見ると、どうも「ツチイナゴ」のようでした。
 図鑑と見較べてみると、些か身体の模様等が薄い部分もあるのですが、ツチイナゴはこの時期に、全身緑色の幼生から脱皮して、成虫になるらしいことを知りました。
 すると、この虫は、成虫になりたての「ツチイナゴ」と考えて、問題はないと思われます。

アオスジアゲハ.jpg

   アオスジアゲハ  鱗翅目  アゲハチョウ科

 我が憧れの蝶、アオスジアゲハです。

 今月の7日の記事に載せたばかりですが、再び沢山撮ることが出来ましたので、今回の記事の最後に、5枚ほど載せて置くことにします。 

アオスジアゲハ-2.jpg

       五月の陽射しの優しさ

       移ろい行く時の儚さ

       青く輝く翼を広げて

       君は遠く飛び立って行く

       胸に抱き締めた憧れを

       決して失くさないようにと

       いつも 僕は祈っている

アオスジアゲハ-3.jpg

       五月の風の柔らかさ

       未来への果てしない希望

       青く光る翼に乗せて

       君は確かに羽ばたいて行く

       心にわだかまる哀しみを

       遠い空へと解き放てる時を

       きっと 僕は信じている

アオスジアゲハ-4.jpg

 再びアオスジアゲハに出会えたのは、前のアオスジアゲハの記事をアップした翌日の事でした。

 買い物に出掛ける途中、森林公園の池の辺に、群れて咲いていたハルジオンの花の周りをモンシロチョウが飛び回っているのを見付けて、写真を撮ろうとしていました。

 するとその時、もう少し向こうのハルジオンに止まったアオスジアゲハが目に入りました。

 僕は、その時、当然モンシロチョウのことは忘れて、アオスジアゲハに近付いて行きました。 

アオスジアゲハ-5.jpg

 この写真を撮った後は、アオスジアゲハが、遠くを飛んでいる姿を見ただけで、近くで見る機会はありません。

 今年は、後何度アオスジアゲハに出会えるのか、楽しみにしていたいと思います。

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  

 先週、上野の科博(国立科学博物館)へ「インカ帝国展」を観に行って来ました。

 その後、トーハク(東京国立博物館)へ寄って、正門から外へ出ると、長い間工事中だった、上野公園の噴水池が完成していたことに気が付きました。

 嘗ての噴水池は、生垣に囲まれていて、ヤブガラシが繁茂していました。

 しかし、新しい噴水池の周りには生垣は無く、当然ヤブガラシの繁茂する余地はありませんでした。

 僕は、なかなかアオスジアゲハの写真を撮る機会のない年には、嘗ての噴水池の周りのヤブガラシを目当てに飛んで来るアオスジアゲハに遭うために、よくここを訪れたものでした。

 でも、もうここでアオスジアゲハに出会う機会は、なくなりました。

 新しい噴水池は、見通しも良く、綺麗でしたが、些か寂しい気分でもあります・・・

噴水池.jpg

 恩賜上野公園の新しい噴水池から、東京国立博物館・本館を望む、風景です。
 


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コメント 8

ぜふ

どれも上手に撮られてますね。とくに小さな虫。
ガガンボモドキはほんとにガガンボみたいですね。よおく見ると顔はシリアゲ^^

ナナフシモドキの「モドキ」は、昆虫の「ナナフシ」のモドキという意味ではなく、
植物の七節に似ているという意味だと聞いた事があります。
だから、ナナフシ=ナナフシモドキだと。
まちがってたらすみません。
by ぜふ (2012-05-29 07:16) 

春分

ナナフシの幼虫はなかなかレアですね。最後の写真はなかなかダイナミック!
albireoさんの寿ぐ5月とアオスジアゲハ。比喩的な意味の方の風物詩です。
でも風物詩は第一義的には「季節をうたう詩」ですね。そのものだったなぁ。
そもそも「風の詩」だし。

by 春分 (2012-05-29 07:18) 

(。・_・。)2k

先日 蝶が撮りたくてチャレンジしてきましたが
こんなに上手くは撮れませんでした
本当に難しいですよね(^^;

by (。・_・。)2k (2012-05-30 21:52) 

ねこじたん

ナナフシ 子供の頃なんだかよく見た気がします
最近は見てませんけどね…
たくさんの虫さんと逢えて キレイに撮れてすごいな〜
by ねこじたん (2012-05-30 23:26) 

mimimomo

おはようございます^^
色んな蝶や虫に出会われて幸せですね~(^-^
やはりアオスジアゲハは美しいですね。今年1~2度見かけましたが
写真を写すまでには至りませんでした。
ベニシジミも綺麗ですね~
by mimimomo (2012-06-01 08:23) 

sakamono

ナナフシモドキの歩く様子が、SF映画か何かに出てきそうな不思議な生き物に
見えます。このまま、ひょこひょことユニークな歩き方をしそう^^;。
by sakamono (2012-06-02 14:12) 

ichii

アオスジアゲハ、見事に写されていますね。
私の方は今年は本当にさっぱり見かけません。
その代わり、四葉を30個以上、ヨコヅナサシガメという何んとも見た目のお洒落な虫を発見しました。
新曲もやっと完成し公開しました。
何れもブログにアップしていますので、お時間のある時にでも覘いて頂けたら光栄です。
by ichii (2012-06-02 22:58) 

きまじめさん

キアゲハを同定するときに、卵を産み付けている植物がセリ科で、
幼虫がセリ科の植物を食草とするからキアゲハであると気づかれる、
広い知識が必要なのですね。
子供のころ星が7つないテントウムシは害虫と聞いたのですが。
by きまじめさん (2012-06-05 01:29) 

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