小さな花びらの翼 ~サギソウ~ [花]
サギソウ 鷺草 ラン科 ミズトンボ属
サギソウは、嘗てはちょっとした湿地ならどこでも見られた野草だったそうです。
残念ながら、僕は山野に自生しているサギソウを見たことはありませんし、こうして写真を撮ったのも今回が初めてです。
サギソウの花弁の幅は、4cm程ですが、ほぼ同じくらいの長さの距(く)があり、この中に蜜を持っているのだといいます。(上の写真で、花の下に斜めに伸びている、薄緑の棒状の部分が「距(く)」です)
その為、長い口吻を持った昆虫でなければ吸蜜が出来ません。ですから、この花もまた前回と前々回の記事で紹介したカラスウリと同様に、スズメガによって花粉が媒介される花の一つだと言うことです。
鷺草の名の由来は、言うまでもなく、鳥の白鷺にその姿が似ていることに拠ります。
ダイサギ 2005年10月1日撮影
敢えて比較して見るまでもありませんが、3枚ほどサギソウの写真と交互に、白鷺と呼ばれる鳥の一つであるダイサギの写真を載せておくことにしました。
但し、最近は白鷺を見る機会もなかったので、どれも古い写真で、以前このブログに掲載したものばかりですが…。
このサギソウは、最寄りの高速道路のインターチェンジ近くに数年前に出来た、「しょいか~ご」というJAの直売所から、5月頃に買って来たものです。
一年目は、殆ど難なく咲かせることが出来るようですが、植物ウィルスに感染しやすい為、二年目はなかなかに難しいと言うことです。
ダイサギ 2005年10月1日撮影
確かに、翼を広げて飛ぶ白鷺の姿を連想するのは、自然なことのように思います。
買って来たサギソウは、三本が寄せ植えになっていて、それぞれに五つ程の花が咲きました。
最初の花は、下の方から八月一六日に咲き始め、一週間ほどですべての花が咲きましたが、その間最初に咲いた花も枯れることなく、十日間くらいは、咲き続けてくれました。
やがて、咲き始めた順に、茶色く枯れて行き、それぞれの茎の一番上に付いた花が枯れたのは、八月三十日でした。
小さな花ですが、驚くほど長く、しかも綺麗な姿のままで咲く花です。
ダイサギ 2008年10月19日撮影
雰囲気としては、この白鷺の飛翔する様子が、一番花のイメージに近いかも知れません。
八月二一日。
ほぼ全部が咲きそろった頃、雨が降り始め、風も強まって来たので、鉢を玄関内に入れて、ドアを開けたまま、少し写真を撮りました。
来年も咲くといいのですが…
この記事を書く為に、サギソウに就いて色々と調べていると、野生のサギソウは準絶滅危惧種で、僅かに残された自生地でも、相変わらず盗掘が絶えないと言うことを知りました。
僕が買って来た鉢植えは、生産者名も表示された栽培品で、確か500円程の値段で売っていたものですが、他にも、種苗会社で種から生育した球根も、同様な価格で販売されているようです。
どうしても花を身近で見たければ、簡単に購入出来るにも拘わらず、盗掘が後を絶たないと言う事は、何とも悲しいことです…
どこからどう見てもサギそっくりに見えます^^。
不思議な形をしてますよねぇ~。
by sakamono (2011-09-04 17:41)
こんばんは^^
サギソウが美しいですね~ 我が家は一昨年、旅爺さんより沢山頂いて、二年ばかりお花を咲かせましたが、今年は何故だか全滅です(__;
とても悲しいです。同じように管理したのに・・・難しいお花ですね。
by mimimomo (2011-09-04 18:44)
白でまとめたお写真、美しいですね〜。
私の家にも少し前、サギソウがあったのですが
やはり2年目までしか育ちませんでした。
咲いた時はとても感動しました☆
by ゴーパ1号 (2011-09-04 20:40)
自生しているのは見たことがありません。
もちろん絶滅させてはならないと思いますが、野生のを撮ってみたいですね。
それにしても意外と長く咲くんですね^^
by ぜふ (2011-09-05 07:00)
とてもよく撮れていますね。
野にあるサギソウはきれいですが背景は選べないし花の向きは選べないし。
こう美しいと植えて飾りたくもなるでしょうけど、確かに買わないとね。
by 春分 (2011-09-05 07:24)
左のホームページの写真の鳥の姿のようですね。
本当に真っ白で美しい。
by ichii (2011-09-10 17:29)
白鷺、少し前の写真とありますが、いきいき、きらきらしていますね^^。
飛ぶ姿の相似形もさることながら、
その白さが全く同じなのにもびっくりです。
by asahama (2011-10-06 10:53)