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青い煌き <ツバメシジミ> [昆虫]

    ツバメシジミ  燕小灰蝶   鱗翅目  シジミチョウ科

それは、小さな青い蝶でした。
羽ばたく度に、きらきらと光を放つように、きらめいていました。

この小さな蝶には、その小さな姿に相応しい、ルーペでも使わないとよく解らないほどの、とてもささやかな「尾状突起(びじょうとっき)」が付いています。

シジミチョウの仲間は、はねの裏側の斑紋を仔細に観察しないと、名前の判断が付かないものが多いのですが、この蝶はなかなか翅を閉じてくれませんでした。

多分、ツバメシジミだろうと思いながら、翅を閉じてくれるまで、暫く待ちました。
漸く閉じてくれた翅の裏の斑紋は、確かにツバメシジミです。

昨年、同じ場所でメスのツバメシジミを見たことがありました。今回見た蝶は、翅の色が異なるので、これは多分オスだろうとは思いましたが、本当のところ、オスのツバメシジミは未だ見たことがありませんでした。


これが、昨年の夏7月半ば過ぎに撮ったツバメシジミのメスです。

青い翅のオスに対して、メスの翅は黒っぽい色をしています。
オスの青い翅も綺麗ですが、メスの翅もなかなか落ち着いた感じの、とてもいい色だと思います。

 ↓ こちらが、昨年の夏の記事です。
 「小さな蝶・小さな花 

昨年の7月と今年の10月と、写真を撮った時期に、多少の差がありますが、ツバメシジミは4月から10月の間に、4回ほど発生するそうです。

この場所には、三羽のシジミチョウがいました。
その内の二羽は、青い翅のツバメシジミのオスでした。

そして、もう一羽は黒っぽい褐色の翅だったので、もしやメスかと思ったのですが…。



    ヤマトシジミ  大和小灰蝶   鱗翅目  シジミチョウ科

でも、このシジミチョウには、小さな尾状突起が見えません。


暫く待って、閉じた翅の裏を見ると、これはヤマトシジミでした。

こうして異なる種類の蝶が、一緒に飛んでいることはよくありますが、シジミチョウの仲間のように、翅の表裏の色や斑紋が見分けるポイントとなる場合は、写真を撮る時に、どれがどの蝶の裏なのか表なのかを、ある程度分かるようにしておかないと、後で見分けが付かなくなります…。

 


       見果てぬ夢を翼に変えて

       いつか飛び立つ時を信じる

       この世に生きて行ける限りは

       何があっても諦めはしない

       風に向かって きっと羽ばたく


       心を塞ぐ 悲しみたちや

       胸に潜んだ 生きる不安を

       旅立つための希望に変えて

       いつか必ず憧れを目指し

       風に抱かれて 空へ羽ばたく

 

小さな小さな翼。
小さな生命(いのち)たちが、生きて行くための翼。

この青いきらめきは、生命そのもののきらめきなのかも知れません。

この青い翅は、真珠、或いは螺鈿細工や、雲母のような、不思議なきらめきを見せてくれます。
そのせいか、止まっている時よりも、羽ばたいている時の方が、より鮮やかな青い輝きを放っているように感じました。

 

ところで、蝶を数える時、学術論文等では「一頭・二頭」と、馬のように数えたりもします。
その事に就いて、理由が解らない旨を、随分昔にブログに書いたことがあります。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2005-08-20
その際、minさんから、以下のサイトを教えて頂きました。
http://www.ne.jp/a sahi/dobian/tokyo/jy osuushi/mahha/hamida si.htm

その後、他の本などにもあたってみましたが、結局「頭」という数え方の真の理由は、不明なままになりました。
しかし、minさんに教えて頂いたサイトでは、色々と面白いことが解りました。
そして、更にその後、僕は書く記事の雰囲気に合わせて、匹・羽・頭と、適当に数えることにしました(笑)。


 

参考図書

チョウ・ガ (ヤマケイポケットガイド)

チョウ・ガ (ヤマケイポケットガイド)

  • 作者: 松本 克臣
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

原色蝶類検索図鑑

原色蝶類検索図鑑

  • 作者: 猪又 敏男
  • 出版社/メーカー: 北隆館
  • 発売日: 1990/03
  • メディア: 単行本

 


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コメント 12

春分

nice!。丁寧なお仕事ですね。見習わないといけないのですが。これがなかなか。
by 春分 (2007-10-12 06:08) 

チョウチョを描きたくなるような、創作意欲を刺激してくれる素敵なお写真です!
ほんとに可愛いポッチが羽についてるんですね。
メスの羽の色、私も素敵な色だと思います。
by (2007-10-12 08:28) 

Silvermac

シジミチョウの種類も多いですね。触覚がシャープです。
by Silvermac (2007-10-12 12:12) 

春分

とりあえず、呼応するような記事が駆けましたので私もトラックバックさせて頂きます。
by 春分 (2007-10-12 22:06) 

渋樹

作れない色って感じがしました。
じっくり見ると、いろいろな生き物が侮れませんね。
by 渋樹 (2007-10-13 13:05) 

パールの輝きがうつくしい。
by (2007-10-13 15:50) 

sakamono

「青い煌き」という形容がピッタリです。日が当たり、薄青い羽の色が煌いています。言われて写真をよく見てみると、小さな「尾状突起」が分かりました。いつもおもしろい記事、ありがとうございます^^。
by sakamono (2007-10-13 18:25) 

ここ数日、気持ちが凹んでたので、albireo さんの詩が特に入り込んできま~す。。。
by (2007-10-14 23:57) 

sera

とてもきれいな独特のブルーに白い淵、
羽の不思議♪
by sera (2007-10-15 16:00) 

アルファルハ

青いきらめきにすがすがしさを感じました、
生きている色は輝きですね。
by アルファルハ (2007-10-17 22:38) 

とても美しいですね!
目の保養をさせていただき、ありがとうございました。
by (2007-10-26 22:43) 

penpen

シジミチョウはいつも一生懸命飛んでいますね。撮りたくていつも追いかけているのですが案外止まっているのに気がつかなくて知らずにそばまで来て逃げられています。最後から2枚目の透けた羽が輝いているようでとっても綺麗です。
by penpen (2007-10-27 16:41) 

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