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ハナスベリヒユ ― ポーチュラカ ― [花]

  ポーチュラカ  和名 ハナスベリヒユ 花滑莧  スベリヒユ科 スベリヒユ属

ポーチュラカの名は、本来スベリヒユ属の学名ですが、何故かそれが一般的な名前になっています。
しかし、ポーチュラカは同時に、同属のマツバボタンをも指す名前です。

和名は、ハナスベリヒユと言いますが、元来野草のスベリヒユを改良した園芸種のようですから、その名もまた相応しいと思います。
下の写真を見ると分かる通り、葉や茎の感じは野草のスベリヒユに良く似ています。

    スベリヒユ   滑莧  スベリヒユ科 スベリヒユ属

野生種の花は、いかにも小さいですが、これもまた、黄色い花の園芸種と比べてみると、大きさの違いこそあれ、やっぱり良く似ています。

 

ポーチュラカという植物は、種が出来にくいと言うことで、刺し芽によって繁殖をさせます。
本来は多年草なのですが、寒さには弱いため、日本では屋外に植えたままでの越冬は、難しいということです。

もう、夏も終わって、秋が来ようとしていますが、ポーチュラカが耐えられないような寒さが来るのは、まだまだずっと先のことですから、もう暫くは可憐な花を見せてくれることでしょう。


          夏が過ぎ去って行く

          けれども秋はまだ

          遠いところにいる

          夏と秋とはいつも

          知らないうちに

          交替してしまう

          ある時不意に

          空を見上げると

          ほんの少しだけ

          風の色が変わって

          いつの間にか

          秋がそこにいる

 

スベリヒユは、農地や路傍など、どこででも見られる野草です。
花は、小さくて目立ちませんが、成長すると茎が赤くなります。
その赤がなかなか奇麗な色で、僕は子供の頃には、何となく好きな草でした。

 

スベリヒユ、そしてハナスベリヒユの、「ヒユ」という字は、漢字で「莧」と書きます。
草冠に「見」という、あまり見慣れない漢字なので、「大漢和辞典」を調べると、読み方は訓読みでは「ひゆ」、音読みでは「カン」「ゲン」と読むことが解りました。
意味としては、先ずはこの草のことが載っていました。「菜の名」であり、「若葉を食用とする」とあります。
「山莧菜」と書くと、野草のヤブジラミのことだそうです。また、ヤマゴボウも「莧」と書くようです。
「莧」という文字はまた、「にっこり笑ふさま」「よろこぶ」などの意味も持っているそうです。
「にっこり笑う」ことを、「莞爾(かんじ)として笑う」と、昔はそんな表現がありましたが、この「莞」と「莧」とは、ほぼ同様の意味を持つようです。

 

 

ちょこっと おまけの写真です。

先日のすずめさんの記事に、僕の撮った「野葡萄」の写真を見ながら描いて下さったという、「赤い実、青い実」と題された絵が掲載されていました。

可愛い実と可愛い小鳥の、素敵な絵でした。
そこで、そのお礼というわけでもありませんが、先日撮って載せないままになっていたスズメの写真を、ここに載せておくことにしました。

飛んで来たスズメは、土地の境界を示す「境界票」(「境界石」「境界杭」とも呼ぶようです)の上に止まって、どこかを見ていました。



おや、こんどは別の方向を見ていますね。
何かを探しているみたいに、あちこち見渡していましたが、やがてどこかへ飛んで行きました。

ただ、それだけのお話です・・・。



 

参考図書

庭の花 (ヤマケイポケットガイド)

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  • 作者: 鈴木 庸夫
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2000/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
野の花 (ヤマケイポケットガイド)

野の花 (ヤマケイポケットガイド)

  • 作者: 木原 浩
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
大漢和辞典〈巻9〉 (1958年)

大漢和辞典〈巻9〉 (1958年)

  • 作者: 諸橋 轍次
  • 出版社/メーカー: 大修館書店
  • 発売日: 1958
  • メディア: -

    「大漢和辞典」をAmazonで検索すると
    刊行中の本は載っておらず、古本の
    販売があるだけのようでした。
    しかも、巻毎にバラバラに載っていたので
    参考までに、「莧」の字が載っていた9巻の
    リンクを張っておくことにします。

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コメント 19

松葉牡丹、鮮やかですね、雀も愛嬌がありますね。^^
by (2007-09-12 01:02) 

わー スズメのおまけ写真 とっても可愛いです!!
どうもありがとうございます。嬉しいな〜
私もポーチュラカは大好きで、明るい色の花が次々に咲いてくれるのが嬉しいですね。
今からでもいいから植えようかな♪
今、ちょうど記事を更新したところでした ^^
by (2007-09-12 01:22) 

おはようございます^^
スベリヒユは放っておくとあちこち庭に出てきますが、
ハナスベリヒユの方は弱いのですか。今年は買ってきましたが、来年はどうなるかしら。もう出てこないのかもしれないですね・・・
雀かわいいです^^
by (2007-09-12 05:18) 

sakamono

昔、畑の草むしりをした時に、スベリヒユがたくさん生えているの見ました。その時は、名前も分からなかったのですが、なんとなく抜かずにおいてしまいました。なんだか、キレイな花が咲きそうな雰囲気だったので(でも、実際に花は見ていません)^^;。
by sakamono (2007-09-12 07:45) 

Silvermac

ポーチュラカは好きな花です。スベリヒユ、気をつけてみてみます。
by Silvermac (2007-09-12 09:18) 

はるまきママ

ポーチュラカ、名前の響きといい”ちゅら(キレイな)花”ですね!
・・・・・ヘタなダジャレでスイマセン~ ^^;
by はるまきママ (2007-09-12 16:56) 

ポーチュラカ、、、原種との対比が面白いです(*^^)v
スズメちゃんの表情が可愛いですね。
by (2007-09-13 00:51) 

barbie

ポーチュラカは育てやすいですね。
暑い間来なかったスズメがまたうちのベランダに着始めました。今朝も小さな植木鉢で砂浴びをしてましたよ。
by barbie (2007-09-13 08:33) 

sera

鮮やかな花、、、、、
スズメの表情はなんともいえない可愛さ、
無邪気ですねぇ~
by sera (2007-09-14 07:32) 

penpen

スベリヒユは今年もまたお花が見られませんでした。可愛いお花ですね。お花のことを深く調べていらっしゃるのですね。ヒユの字、初めて見ました。スズメさん凛々しいですね。
by penpen (2007-09-14 20:27) 

konkon

ハナスベリヒユ、文字のこと、野生種のこと、色々教えていただいてとても楽しかったです。
ポーチュラカ、発音が明るくて楽しい感じですね。
おまけのすずめさん、何か知性に溢れてるような・・・
by konkon (2007-09-14 21:19) 

アルファルハ

うしろを見たスズメさん、いいモデルになれますね。
by アルファルハ (2007-09-15 00:57) 

Gotton Factory

先日はありがとうございました!無事2枚をくっつけることができました♪
ポーチュラカかわいいですね。暑くてっても次々咲くところが好きです。
by Gotton Factory (2007-09-15 10:06) 

ポーチュラカってもともとはどこの産なんでしょう。
名前はロシアっぽいのですが。
by (2007-09-15 14:44) 

gillman

なんとなくスマートなスズメですね
うちの近所のスズメはもっとコロコロしています
by gillman (2007-09-15 17:33) 

こんばんは。
この記事のポーチュラカを見ながら絵を描きました。
よかったら見に来てくださいね♪
by (2007-09-16 01:22) 

はてみ

子どものころ、これは食べられるのだと言って、
母がスベリヒユをいためて食べさせてくれたことがありました。
でも、おいしくはなかったです。
by はてみ (2007-09-16 22:05) 

atom

ポーチュラカ、色が鮮やかで好きな花です。
by atom (2007-09-17 21:06) 

私もポーラチュカ、大好きです。
7月に4株、いろんな色の苗を買ってきて、植えたのが今も毎日キレイに咲いてくれてます。 もうしばらくは楽しめそうです♪
by (2007-09-22 02:52) 

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