希望 -蒲公英の草原-

 

 

 　　　　　　　　　一面に広がる

　　　　　　　　　　金色の草原は

　　　　　　　　　　やがて銀色の

　　　　　　　　　　綿毛の野原へと

　　　　　　　　　　姿を変えて行く

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　春の陽射しの中

　　　　　　　　　　遠いあの空へ

　　　　　　　　　　飛び立てる日を

　　　　　　　　　　いつも信じている

　　　　　　　　　　小さな綿毛たち

　　　　　　　　　　やがて吹いて来る

　　　　　　　　　　優しい風に乗って

　　　　　　　　　　いつか辿り付ける

　　　　　　　　　　憧れの場所へ向けて

　　　　　　　　　　あの空に解き放つ

　　　　　　　　　　遥かな希望の種

 

 

 　　セイヨウタンポポ　西洋蒲公英　dandelion　　キク科　タンポポ属

こんな風に、ある程度の群落を作るのは、大抵は繁殖力の強いセイヨウタンポポのようです。

他の外来種の野草同様、何時の間か日本に入って来たものと思われがちですが、実は明治時代の始め頃に、野菜の一種としてアメリカやフランスから導入されたものです。

現在の日本では、進んで食べる人もいませんが、フランスでは野菜として品種改良されたものもあるそうです。

 

 

 　　カントウタンポポ　関東蒲公英　キク科　タンポポ属

外来種のセイヨウタンポポに席巻され、減少傾向にある在来種のタンポポですが、最近またあちこちで見掛ける事が多くなったような気がします。

勿論、市街地で見られるものは、殆どがセイヨウタンポポです。
でも、少し木々の多い郊外の公園や、都心部でもある程度広い庭園では、ちょっと探してみると案外簡単に見付かることがあります。

かつて、外来のセイタカアワダチソウに居場所を奪われたススキが、あちこちでその勢力を盛り返している姿が見られますが、もしかしたらタンポポの世界でもその勢力分布が変わろうとしているのでしょうか・・・。

セイヨウタンポポと在来種のタンポポの見分け方は、随分以前の記事ですが、宜しければこちらをご覧下さい。↓

http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2005-03-31

 

 

 黄色いタンポポに混じって、白い花のタンポポも、最近は良く見掛けるようになりました。

 

 

 　　シロバナタンポポ　　白花蒲公英　キク科　タンポポ属

シロバナタンポポも、日本に昔からある在来種のタンポポです。
しかし、元々は四国や九州などに多く見られた種類でした。

関東地方では、以前は滅多に見掛ける花ではなかった筈ですが、僕が住む習志野市でも、何故か最近は増えて来ています。

好きな花なのですが、元来は比較的温暖な地方の花だったと思うと、些か、心配になっても来ます。
やはり、これも温暖化の影響なのかと･･･。

 

 

　 　スジグロシロチョウ　　筋黒白蝶　　鱗翅目　シロチョウ科

この時期、タンポポには様々な昆虫がやって来ます。

最初は、やはり春のイメージが強い、白いチョウです。

でも、最も名前の知られている、モンシロチョウではありませんでした。

 

 

 　　　セイヨウミツバチ　　西洋蜜蜂　　膜翅目　ミツバチ科

蜂の仲間では一番可愛い、ミツバチです。

花の蜜を求めて、相変らず忙しそうでした。

 

 

もう、飛び立って行く綿毛もあります。 

一つづつの綿毛に、それぞれ一つの小さな痩果（そうか）が付いています。

　　　　　　　　　　＊痩果とは、小型で1つ種子をもつ実のことです。

 

 

タンポポの綿毛の花言葉は「希望」。

柔らかな陽射しを受けて、金色に輝く草原。

そんな草原を夢見て、タンポポの綿毛たちは旅立って行くのでしょうか。

 

 

参考図書

世界大百科事典 第2版 プロフェッショナル版―CD-ROM+DVD-ROM

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• 出版社/メーカー: 平凡社
• 発売日: 1998/10
• メディア: 単行本

スーパーニッポニカ・ライト/Win

• 作者:
• 出版社/メーカー: 小学館
• 発売日: 2000/12
• メディア: 単行本

コメント 10

こんにちは＾＾
タンポポの綿毛が綺麗ですね～。
キュウリグサらしい青と黄色の混じったお写真も素敵！
セイヨウタンポポが食用に（＠＠）　ちょっとお味見したい気がしますね＾＾
明日はわたくしもタンポポだったかしら・・・違ったかな・・・
albireoさんのブログでまた一つ賢くなりました＾＾v
by (2007-04-21 16:19) 

金色のタンポポの綿毛がきれいですね。先のほうが金色のバックに溶け込んでいくよう。私も今日タンポポ撮りました。
by penpen (2007-04-21 17:29) 

一枚目の綿毛、美しいとしか言いようがありません。
幾何学的に完璧な造形美、それを背後の黄色が引き立てています。
金色の草原と銀色の綿毛、これ以上ない完全な組み合わせですね。
by (2007-04-21 20:26) 

なるほど、シロバナタンポポをうちのあたりで見かけるようになったのと、もともと西日本に多かったということを、温暖化と結びつけて考えたことがありませんでしたが、そんなふうにも思えますね。
綿毛の写真は美しいですね、そしてあたたかそう。
by はてみ (2007-04-21 21:40) 

現実とは別の世界ですね。
by uminokajin (2007-04-21 21:50) 

こんにちは、、ご無沙汰しております。
タンポポの綿毛が綺麗ですね。痩果の事も勉強になりました。
この子達は風に吹かれて知らぬ土地で根付くのですね。
タンポポコーヒーを聞くのですが、これはどちらのタンポポの根を利用される
のでしょう、、両方ともでしょうか。
by puripuri (2007-04-21 21:51) 

カントウタンポポと一緒に写っているのはキュウリグサですかね。
いいアクセントですね。
ニホンミツバチも撮れるといいですね。
by 春分 (2007-04-21 23:05) 

昔、家の近所に結構大きな、タンポポの野原があって、一日中、そこで首飾りやら、飽きずに作ってたことを思い出してしまいました。
この綿毛、ふぅぅーーーって吹き飛ばしたい、衝動にかられます。
by (2007-04-22 23:34) 

幼稚園の行き帰りに綿毛を摘んでは「ふーふー」する季節がやってきました。（笑）
こんな風に写真に残してみたいのですが、近所のタンポポの綿毛は子供たちに摘み取られ、なかなか写真を撮らせてもらうまでに至りません。＾＾；
タンポポコーヒーは試したことがありますが、花や葉も食用になるのでしょうか？
（かといって、あまり食べる気にはならないのですが…）
by はるまきママ (2007-04-23 11:37) 

タンポポの綿毛の美しさにしばし見とれてしまいました　ため息？がでてしまいます
by さねさし (2007-04-24 21:17)