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ミツバチの羽音 <セイヨウミツバチ> [写真漫画]

先週の土曜日(7月15日)のことです。
いつもの、海に近い公園の外れに広がる、一面のクローバーの野原。
花の写真を撮ろうとしていると、耳元をかすめるように、鋭い羽音が聞こえて来ました。

 

セイヨウミツバチです。
クローバーの花から花へ、(せわ)しなく蜜を求めて飛び回っていました。

 

見ていると、とても可愛らしいので、今日こそは飛んでいるところを撮りたいと思ったのですが、カメラを向けると、あっと言う間に飛び立ってしまったり…。
次は、この花に止まるだろうと思って待っていると、別の枯れかけた花へと行ってしまったり…。

段々、遠くの花へ行ってしまうかと思うと、急にこちらに近づいて来たりもします。
近付いて来られても、別に恐い訳ではありませんが、レンズのピントが合わなくなります・・・。

それでも、沢山撮った中には、飛んでいる姿も、何とか撮れていました。

 

あらっ、ここの蜜は美味しそうだわ

(注: 蜜蜂の「働き蜂」は、みんな女の子です)

 

それとも、こっちがいいかしら?

 

ここのは、なかなかいい蜜のようね~

さあ、蜜もいっぱい溜まったし、花粉も沢山集まったから、そろそろ帰ることにしましょうか

 

ごちそうさまでした~ じゃあ、またね~

 

 

           セイヨウミツバチ 西洋蜜蜂 膜翅目 ミツバチ科

 

日本には昔から、在来種の「ニホンミツバチ」がいました。
しかし、明治十九年に、今回の記事の「セイヨウミツバチ」 が、養蜂用に輸入されてからは、「ニホンミツバチ」の数は減ってしまったそうです。

今では、「セイヨウミツバチ」のいない山の中などに、ひっそりと生活しています。
僕は、長野県の下伊那と千葉県の八千代市で、「ニホンミツバチ」を見たことがありますが、どちらも神社の境内に植えられた大木の洞に巣を作っていました。
そういう場所なら、人間に蜜を採られる心配のないことを、もしかすると「ニホンミツバチ」は、ちゃんと知っているのかも知れません。

「セイヨウミツバチ」も、分封(ぶんぽう)(蜂の巣別れ)の際に逃げ出して、野生化することがあるようです。
しかし、スズメバチなどに襲われることも多く、野生で生き延びることは難しいと言います。

と言うのは、元々ヨーロッパ産の「セイヨウミツバチ」は、ヨーロッパにはいないというスズメバチには、対抗する力を持っていません。

それに対して「ニホンミツバチ」は、襲って来たスズメバチの一匹に対して、多数で取り囲み発熱して、熱に弱いスズメバチを倒すという、必殺技を持っています。
その発熱には、一所懸命で蓄えて来た、蜂蜜が重要なエネルギー源になると言うことです。

 

参考文献

平凡社 世界大百科事典 DVD版  平凡社

 

野山の昆虫

野山の昆虫

  • 作者: 今森 光彦
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫
 

校庭の昆虫

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  • 作者: 田仲 義弘, 鈴木 信夫
  • 出版社/メーカー: 全国農村教育協会
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本

 

校庭の生き物ウォッチング―野外観察ハンドブック

校庭の生き物ウォッチング―野外観察ハンドブック

  • 作者: 浅間 茂, 中安 均
  • 出版社/メーカー: 全国農村教育協会
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 単行本


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コメント 32

まるで 微かな羽音が聞こえるようなお写真ですね。
スズメバチをみんなで倒すミツバチの映像を何かで見たことがあります。
なんだか胸が熱くなりました。
by (2006-07-18 18:05) 

Silvermac

ナイスショットです。集中力に感心しました。
by Silvermac (2006-07-18 19:01) 

じゅん

撮影の苦労がうかがえます、nice! です。
美味しそうなクローバーが余りに沢山で、どこに止まったら良いか、
迷ってしまっているようですね。
by じゅん (2006-07-18 19:18) 

akamaru

ぶんぶんぶん~ハチがとぶ~
by akamaru (2006-07-18 19:21) 

ミヤ

働いているミツバチは、みな女の子と聞いて写真を見ると、
足の曲げ具合や羽根の動かし方が、可愛いいですね。
オス蜂は軍隊ですか?
by ミヤ (2006-07-18 20:17) 

タックン

一面クローバーの野原 いいですねぇ~
ミツバチのようにその中を飛び回りたい^^
セイヨウミツバチとニホンミツバチ、そんな種類があることも
初めて知りました。
by タックン (2006-07-18 20:47) 

albireo

◇ すずめ さん ありがとうございます。
僕も、その番組を見ました。
確か、NHKの「ダーウィンが来た」だったように思います。
僕も、胸を打たれました…。

◇ SilverMac さん ありがとうございます。
普段、集中力には自信がないのですが、虫を撮る時は何時しか夢中になっています。

◇ じゅん さん ありがとうございます。
苦労はしていませんが、あちらにもこちらにも蜂が飛んでいるので、どれを撮っていいのやら、虻蜂取らずならぬ、蜂蜂撮らずになってしまいました…。

◇ あかまる さん ありがとうございます。
お池の まわりに
野ばらが さいたよ
ぶんぶんぶん・・・作詞:村野四郎

◇ ミヤ さん ありがとうございます。
ミツバチは、敵が襲ってきた時に戦うのも、メスの働き蜂です。
オスは、春の繁殖の頃だけに生まれて来るそうです。
女王蜂と結婚飛行をしますが、巣に戻るのは女王蜂だけだと言うことです。
何だか、ちょっとかわいそうな気もしますね…。

◇ タックン さん ありがとうございます。
クローバーの草原の中にいると、何だか気持ちが安らぎます。
普通に見かけるミツバチは、殆どがセイヨウミツバチです。
by albireo (2006-07-18 21:53) 

puripuri

養蜂家のミツバチもセイヨウミツバチなのでしょうか。でも、テレビで報道されて
いましたね、、ミツバチを盗まれてしまったって。
この広い野原いっぱいのクローバーの中で、仕事をするのは「女の子」だったとは初めて知りました。
by puripuri (2006-07-18 23:14) 

sakamono

クローバーの海のような写真がステキです。涼しくなってきそうです。一番好きなのは「じゃあ、またね~」と飛び去るハチの写真です(^.^)。
by sakamono (2006-07-19 00:02) 

ナナ

こんばんは!・・実は、ちょっと今日は落ち込んでいます。でも、最初の写真をみて癒されました。
いやぁ~、何だか、大草原の小さな家みたい!
今にも画面の端から、ローラが走ってくるようで!!
一人でにやにやしていたら、こんどは、セイヨウミツバチ?!
耳に懐かしい響きです。
たしか、小学校の教科書で出てきたと思います。
確かね、ミツバチの8の字運動のこととか、その他もろもろ。
満たされた気分です。
ありがとうございます。

追伸:今日、桃が自宅に帰るというから「え~?!帰っちゃうの?おばちゃん、寂しい」と駄々をこねてみました。そしたら、桃の大好きな車のオモチャを手渡され、「さみしくない・・ね?」と慰められてしまいました・・・悩殺です。
by ナナ (2006-07-19 00:10) 

あんなにちっちゃいミツバチが、スズメバチを倒せるんですね。
私は、クローバーが大好きなので、この写真に癒されました。
by (2006-07-19 00:13) 

albireo

◇ puripuri さん ありがとうございます。
養蜂家のミツバチは、蜜を採る効率の良いセイヨウミツバチが殆どです。
でも、以前宮崎県のニホンミツバチの蜜を手に入れたことがあります。とても香りが良いいい蜂蜜ですが、採れる量が少ないそうで、とても高価なものでした…。

◇ sakamono さん ありがとうございます。
割合近くに、こういう場所があるのはとても嬉しいことです。
「じゃあ、またね~」の前の「ごちそうさまでした~」は、実を言うと sakamonoさんの記事のパクリでした<m(_ _)m>

◇ ナナ さん ありがとうございます。
お久し振りのコメント、とても嬉しかったです(^_^)v
落ち込んだ気持ちを、僕の写真で癒して貰えたら、更に嬉しく思います。
桃くん、帰っちゃったのですか?ちょこっと寂しくなりますね~
ナナさんのブログの動画で聞いたナナさんの声と、桃くんの表情とが浮かんで来て、その遣り取りが目に見えるようです。
是非また、覗きに来て下さいね!待っていますよ!
お仕事、無理しないで下さいね<m(_ _)m>

◇ koyuri さん ありがとうございます。
koyuri さんも、この写真で癒されてくれたのですか?
本当に、とても嬉しいです。
日本ミツバチは、写真のセイヨウミツバチより更に小さいのですが、素晴らしい勇気とパワーを持っているようです。ちょっと、見習わなければなりませんね。
どうか、体調にお気を付けて下さい<m(_ _)m>
by albireo (2006-07-19 00:47) 

キタノオドリコ

福島県会津地方では、ニホンミツバチの養蜂(あくまで副業・趣味として)が行われていた(いる?)という報告を聞いたことがあります。ミツバチタッコという人工の木のウロを作り、そこに入っていただくのだそうです。
by キタノオドリコ (2006-07-19 07:25) 

Baldhead1010

花によっては、花粉の色が茶色いんですね。
by Baldhead1010 (2006-07-19 07:45) 

動きの早い、このミツバチを上手に撮って、そしてストーリーのまとめられています。楽しませていただきました。niceです。
by (2006-07-19 08:39) 

こんにちは^^
さすがalbireoさん ミツバチが生き生きとしています。
蜂のいろんなお話面白いですね~。ニホンミツバチ、何だか日本人として
誇りに思えますね~^^ 嬉しい!
by (2006-07-19 14:53) 

maron02

一面のクローバー野原すごいですね^^
美味しい蜂蜜ができそうです♪
by maron02 (2006-07-19 17:41) 

konkon

ミツバチの羽音が、私の耳にも聞こえて来ました。
随分長い時間をかけて撮影なさったのでしょうね。
albereoさんのご苦労のおかげで、いい写真を拝見できました。
ミツバチの女の子の独り言、楽しかったです。
by konkon (2006-07-19 18:07) 

CARRERA

ハチのホバリングでも結構動いているのでピント合わせ難しいですよね!
by CARRERA (2006-07-19 18:47) 

mippimama

一面クローバー畑なの!!
綺麗ですね〜
ミツバチがお話してるみたい^^
素敵なお写真に感動ですo(*^▽^*)o~♪
by mippimama (2006-07-19 19:03) 

はてみ

ミツバチを見たいと思っているのですが、蜂の写真を撮って→家に帰って図鑑を見る→ミツバチじゃなかった、という感じです。
そういえばみんな女の子なんでしたね。
そう思って見るとかわいく見えます。
by はてみ (2006-07-20 01:47) 

はるまきママ

ミツバチ界も女性のほうが働き者なんですね~・・・なんて。^^;
1枚目のクローバー畑、すごいですね!
ナナさんの『大草原の小さな家』というコメントが、本当にぴったり!!
by はるまきママ (2006-07-20 14:10) 

tan-daily_blog_nature

よ~く考えると、日本は帰化生物天国というか・・・
一面のクローバー、キレイですね^^
セイヨウミツバチも迷うでしょうね(笑)
by tan-daily_blog_nature (2006-07-20 15:56) 

m-tamago

ミツバチの物語、かわいらしい。ブンブンブンと羽音が聞こえてきました。
それにしても、セイヨウミツバチより弱そうなニホンミツバチがスズメバチをやっつける必殺技を持っているとは驚き。やはり個人技ではなく集団技なんですね!日本っぽい!!
by m-tamago (2006-07-20 21:13) 

sera

クローバーの野原はきれ~い!
風に揺られたら、波が出て、もっときれいでしょうね、、見たいな(^_^;)
ハチのドラマがすばらしい~
ふわふわっと飛んでいる感じがすごく写真に現れます(^_^)v
by sera (2006-07-21 07:58) 

一面のクローバー、自分の目で見たい光景です。
セイヨウミツバチは、スズメバチに対抗できないというのは面白いものですね。
話がずれますが、僕の一番好きな映画は、「ミツバチのささやき」です。
by (2006-07-21 21:45) 

albireo

◇ キタノオドリコ さん ありがとうございます。
以前、宮崎産のニホンミツバチの蜂蜜を手に入れたことがあります。
とても、香りの良い良質の蜂蜜でした。
東北方面でも、ニホンミツバチを飼っているのですね。
貴重な情報を、ありがとうございました<m(_ _)m>

◇ Baldhead1010 さん ありがとうございます。
確かにそうですね。別の花で撮った写真とは、随分色が違うようです。

◇ ピョンピョン さん ありがとうございます。
なかなかピントが合わないので、むやみに沢山撮りました。

◇ mimimomo さん ありがとうございます。
ニホンミツバチのパワーは、素晴らしいと思います。
小さいのに、頑張っていますね(^^)v

◇ まろん さん はじめまして、ありがとうございます。
大勢で集めていましたが、どこで飼っている蜂なのか、解ったら分けて貰いに行くのにと思いました。

◇ konkon さん ありがとうございます。
写真を撮っていたのは、三十分程度ですから、全然苦労していません<m(_ _)m>
枚数だけは、相当撮りましたが…。

◇ CARRERA さん ありがとうございます。
ピントは、殆ど花に合わせています。蜂には、なかなか合いません…。

◇ mippimama さん ありがとうございます。
かなり広い場所に、一面に咲いています。
蜂の中でも、蜜蜂は特に可愛いです。

◇ はてみ さん ありがとうございます。
街中だと、なかなか見ないですね。
ミツバチだと思ったら、ハナバチだったりしますね…。

◇ はるまきママ さん ありがとうございます。
仰る通りです(^_^)v
ローラ・インガルスですね~
ナナさんのコメントを拝見していたら、僕にもそう思えて来ました(^^♪

◇ もすたん さん ありがとうございます。
確かに!クローバーも、セイヨウミツバチもそうですね…。
それに、どちらも人間が意図的に導入したものです…。

◇ m-tamago さん ありがとうございます。
少し前に、テレビで見ましたが、自分の体より遥かに大きいオオスズメバチに、大勢で協力して立ち向かう姿は、なかなか感動的でしたよ。

◇ sera さん ありがとうございます。
ここに寝そべって、空を見上げていたら気持ちがいいと思います。
でも、ミツバチを見付けてしまったので、そちらに夢中になってしまいました。

◇ lapis さん ありがとうございます。
自然の草原ではありませんが、こちらの方には何箇所かこんな場所があります。
セイヨウミツバチは、やはり外来種なので、スズメバチと戦う為の情報は遺伝子の中に含まれていないのでしょうね。
「ミツバチのささやき」以前にも、lapis さんから伺って、一度観たいと思っているところです。
by albireo (2006-07-21 21:51) 

さねさし

ほんとに素晴らしいお写真 ユーモラスなお話 蜂さんたち それぞれ違った姿が撮られていて 1枚目の顔の面白いこと お撮りになるのに30分 あっという間の楽しい瞬間だったでしょうか
by さねさし (2006-07-22 10:07) 

maya

四葉のクローバー見つけたくなりますね(*`▽´*)
by maya (2006-07-23 16:32) 

春分

お、また「校庭の~」シリーズですね。
by 春分 (2006-07-24 12:17) 

barbie

ミツバチとシロツメクサのショットがいいですね。生き物を撮るのは根気がいることと思います。
by barbie (2006-07-25 10:57) 

蜜蜂の訪花時の写真は、タイミングが難しいのだけど、シャッターチャンス、ばっちりですね、感心しました、
ホバリング中の写真は、特に良いですね、
初めて、お邪魔したのですが、グッド♪
by (2006-10-20 17:09) 

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