白い妖精 ~白いホトケノザ~ [野草]
先日、家の近くで不思議な花を見付けました。
「白いホトケノザ」です。
僅かに三本だけ、白い花のホトケノザが咲いていました。
図鑑等にも、殆ど載っていません。
僕が見た中では、全国農村教育協会刊行の「楽しい自然観察 雑草博士入門」(ISBN4-88137-086-3 C2645)という本に、ホトケノザの「めずらしい白い花」として載っていました。
Googleで「白いホトケノザ」と検索すると、かなりの件数が出て来ます。
ただ、何故?と言う疑問に答えてくれるサイトは、殆ど見付からない上、かなりの部分がダブって検索されてしまっているようでした・・・。
ここには、三本の内二本の白いホトケノザが写っていますが、これ以外の周りはすべて紫のホトケノザばかりです。
前々回の『シロバナタンポポ』は、白花が「種(しゅ)」として存在しています。
それは、動物で言えば「シロクマ(北極熊)」のようなものです。
けれど、この『白いホトケノザ』は、植物の色素が失われた個体で、動物に例えれば、動物園などで時々話題になる「白い狼」や「白い虎」と言った、特殊なアルビノと考えられます。
昨年紹介しました『白い露草』は、青の色素を失ったものだということでは、このホトケノザの白い花と、その在り方はよく似ています。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2005-09-20
風に揺られて野に咲く花は
淡い光に揺蕩うように
仄かに白く輝いていた
記憶の中の君の姿と
重なるような白い幻
すべてはいつか過ぎ去って行き
記憶はいつか遠退いて行く
そして悲しみも一つづつ
僕の胸から去って行く
けれど消えない思い出もある
優しい風は静かに吹いて
切ないほどに微かに揺らぐ
あえかに白いはなびらは
遠ざかり行く時の記憶を
僕の心に呼び覚ます
ホトケノザは、図鑑等には「二年草」とも書かれていますが、より正確には「越年草」と呼ばれる生活形態を持つ植物です。
「越年草」と言うのは、例えば春に咲いた花から実った種(たね)がこぼれて、その秋の内に芽生え、小さい姿のままで冬を越して、また次の春に花を咲かせる植物のことです。
ですから、便宜的に「二年草」とも呼ばれますが、実際には毎年新しい種から芽を出す植物なのです。
その為、「冬型一年草」と呼ばれることもあります。
ホトケノザが多年草なら、採って来て植えておけば、白花を増やすことも出来るかもしれません。
でも、ホトケノザは毎年新しい種から、芽を出し花を咲かせる植物です。
基本的には、他の個体との交配によって種が出来る訳ですから、この花の種から、来年もまた白い花が咲くという保障はありません。
但し、ホトケノザには「閉鎖花」と呼ばれる、蕾のような姿のまま、自家受粉によって種を作る花も付きます。
ですから、多少の可能性はなくもありませんが、一種のアルビノのような、特殊な形態であるとすれば、自家受粉によって結実するかどうか、それは何とも言えないと思います。
尚、「ホトケノザの閉鎖化」に就いては、昨年の記事にも書きましたので、宜しければ参考までにご覧下さい。
『ホトケノザの秘密』
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2005-04-06
ひゃー!キレイ・・・本当に白い妖精だ・・・
この花は、アルビノといっしょなんだ!
by tan-daily_blog_nature (2006-03-23 21:19)
本当に 白い妖精のようですね。
私も 実家の 石垣に咲いていた 紫のホトケノザを
写真で 撮りました。てんとう虫と 一緒に!
でも albireo さんの 妖精たちは とても 可愛いです。
by Runa (2006-03-23 21:32)
クリオネが地上に舞い降りたように思えました。
by (2006-03-23 21:34)
白い妖精が舞い降りたようですね♪
by YAYA (2006-03-23 21:57)
『人は・・忘れる事ができるから、生きていかれる』
と聞いた事があります。
“記憶はいつか遠退いて行く”からこそ、次なる新しい思い出を呼ぶ込む事ができるんですね。
by 蒲公英 (2006-03-23 22:05)
珍しいですね。これはラッキーなのでは?
まさに白い妖精だ。
by (2006-03-23 22:25)
珍しいモノを見せて頂きました。偶然、こんなふうになってしまうんですね。息を呑む美しさです!
by sakamono (2006-03-23 22:34)
まさにまさに、いただいた本で今日見てました。
自分でも見つけてみたいなあ~。
by はてみ (2006-03-24 00:39)
白いの珍しいですね。初めて見ました。
by barbie (2006-03-24 00:59)
儚げですね。
陽に透けて、そのまま風景に溶けてしまいそうな白い花。
やわらかな春の風に揺れて、albireo さんの胸に遠い記憶を呼び覚ましましたか。
by こーさん (2006-03-24 01:27)
おはようございます。
白いホトケノザ、綺麗ですね。
お写真も綺麗で、大きなお口を開けて歌の練習、、、のどの奥のオレンジ色の綺麗なこと!!
我が家のホトケノザは未だに咲かないけれど、閉鎖花かしら・・・?
by (2006-03-24 05:59)
白いホトケノザ・・・胸にグーッとくるものがありました。
まさに、白い妖精のような感じですね。
最近、ホトケノザから詩を編んだのですが、やはり、イメージは「小さな天使」でした。
by (2006-03-24 06:03)
白いホトケノザ、神秘的にも見えますね、綺麗^^
by shareki (2006-03-24 07:08)
おはようございます。
白のホトケノザ.綺麗ですね*・゜☆.。.:*・
突然変異なのでしょうね....珍しい花を見つけられたんですね
妖精が歌を歌ってるようね〜
珍しい花を有り難うございます(=∩_∩=)
by mippimama (2006-03-24 09:28)
白いホトケノザは初めて見ました。
紫はよく見ますが、本当にめずらしいですね。
by hidesan (2006-03-24 15:23)
珍しいですね。誠大さんのおっしゃるように「妖精」のようです。
by Silvermac (2006-03-24 17:14)
図鑑に殆ど載っていない花を見つけるなんてすごいですね!
白い花がとても輝いて見え素敵です。
by ちゅーりっぷ (2006-03-24 23:14)
白いホトケノザって本当に仏様を思わせる姿ですね。幻想的で、神々しい感じがしました。
albireoさんのところにわざわざ現れてくださったのでしょう。
一緒に見せて頂きありがとうございました。
by m-tamago (2006-03-25 17:23)
m-tamago さまと同じように感じました 気持ちが洗われるようです
by さねさし (2006-03-25 22:43)
一番下の画像は、花が乳白色のガラスみたいに見えます。
じっくり見ると神秘的な感じがしますね。
by (2006-03-26 23:55)
きっと白い妖精がalbireoさんに会いたくて舞い降りてきたのだと思います。
輝きがとても神秘的で美しいですね。
by (2006-03-27 01:50)
ホトケノザ、まさに白い妖精ですね!
by (2006-03-28 01:06)
綺麗です。本当に光っているようですね。特に最後の二つ並んだのが可愛いです。
by penpen (2006-03-29 20:59)