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初詣 ~そして厄除けに就いて~ [祭礼・行事]

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 一月二日。
 恒例となった、上野の東京国立博物館(東博)での、「博物館に初詣」へ行って来ました。

 本館前の人混みは、江戸太神楽の公演を見る人たちです。

 

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 演者は、朱仙さんという、女性の曲芸師でした。

 話術も芸も、なかなかに上手く、最後まで見入ってしまいました。 

 

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 新年二日からの東博では、太神楽の他にも、獅子舞や和太鼓の演奏など、正月に相応しい出し物が、演じられています。

 僕は見られませんでしたが、浅草・浅草寺の「金龍の舞」も披露されたようです。

 当面の間、本館の二階に展示中です。

 

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 東博では、1月2日から2月19日まで、「北京 故宮博物院200選」展を開催中です。

 しかし… 

 

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 初日から、この凄まじいばかりの混雑ぶりで、今回の入場は諦めました…

 

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 東博では、辰年に因んだ作品を、多数展示していますが、中でも僕が心魅かれたのは、この「龍頭観音」の像でした。

 少し遠くから見た瞬間、これは高村光雲の孫弟子の、「佐藤玄玄(佐藤朝山)」の作品に違いないと思いました。

 と言うのは、日本橋の三越百貨店一階の中央階段の付近に立つ、「天女(まごころ)像」と、全体の雰囲気が似ている気がしたからでした。
(三越の「天女(まごころ)像」は、昭和35年に公開された作品ですが、僕は公開された直後に、両親に連れられて、観に行った記憶が微かに残っています)

 佐藤玄玄という彫刻家の作品は、他にも東博に所蔵されていますが、僕は枯れた竹の上を這っている蜥蜴(とかげ)の像を見たことがあります。
 それは、素晴らしく写実的な作品で、その蜥蜴はまるで生きているかのように思えた記憶があります。

 

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 東博の新しいマスコット、「トーハクくん」と「ユリノキちゃん」

 

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  東博の正門を出た時、「寛永寺・根本中堂」の公開を告知するビラが目に止まったので、行ってみることにしました。

 僕は、博物館や美術館が好きなので、かなり頻繁に上野に行きますが、ここへは初めて行きました。

 

 

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 二日と三日だけの特別公開で、普段は解放していない堂内へ入ることが出来ました。

 言うまでもなく江戸時代の作ですが、本尊の薬師如来を取り囲むように、四天王や十二神将の像が祀られていました。

 

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 家から、徒歩で30分程のところにある「二宮神社」(船橋市)の軒に彫られた、龍の彫刻。



 

 ところで、この時期に社寺へ出掛けると、「厄年」の一覧表が掲示されているのを良く見掛けます。

 僕は、42歳の厄年で終わりだと思っていたのですが、実は60歳の厄年というものもあるのだそうです。
 実際、電車の中吊り広告で、厄除けで有名なある寺院の広告を見ると、なんと4歳の厄年もあるらしいのです。
 (明治神宮で見た厄年の一覧表には、流石に4歳の厄は掲示されていませんでしたが…)

 僕は、かなり以前から、神社仏閣を巡るのが好きですが、実際のところあまり信仰心がある訳ではありません。
 勿論、社寺の建物の前に立てば、それぞれに柏手を打ったり、合掌をしたりするのですが、取り敢えずはご挨拶をするというのが殆どです。

 仏像を拝観するにしても、多分僕の感覚では、アイドル歌手のファンが、コンサートに出掛けて行くのと、大差は無いようにも感じています。
 仏像を拝観しながら、僕は「可愛い」とか「カッコいい」とか思っていたりしますが、言って見ればそれは、例えばAKB48のファンが、「大島優子がいい」「いや、板野友美の方が可愛い」と言っているのと同じようなものかも知れません。

 という訳で、僕は42歳の時にも厄払いや厄除けをしていませんが、厄除けに関して、こんな話を聞いた事があります。

 それは、以前の勤め先で、資材の担当をしていた際、部品の調達のために、ある会社の役員と会った時のことです。

 一通りの打ち合わせが済んで、雑談をしている際、その人がそこそこに有名な厄除けの寺院の住職の親族であることを知りました。その話の中で、「これまでの厄除けだけでは、参拝者も頭打ちなので、何か新しい厄除けを考えなければいけない」と、その住職が話していたと言うのです。
 仕事上の話なので、その場は笑って受け答えをしていましたが、考えてみれば、何とも酷い話ではあります。
 まあ、お寺も生活が掛っているのでしょうが、それでは、災厄をネタに、人を脅かしているようなものです。

 当然、すべての社寺の関係者がそんな風に考えているとは言いません。

 「厄年」というものには、様々な意味付けがこれまでもされて来ました。
 医者の中には、人間の身体のサイクルと、厄年の年周りを結び付けて説明しようとする人もいます。

 けれど、僕が昔聞いた話のようなことも、多々あるには違いありません。

 僕には、厄除けに行く人に無駄だから止めなさいと言うつもりはありません。
 お呪いのようなものも、時には人の心には有効に働くものです。

 でもまあ、(一部かも知れませんが)お寺さんの方でそういうつもりならば、厄年だからと言って、そんなに深刻に悩む必要もないと、そう思う次第です。

 

 


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コメント 6

旅爺さん

遅ればせながら新年明けましておめでとう御座います。
博物館に初もうでとは良いですが・・凄い行列で並ぶのは爺には無理です。
今年も宜しくお願い致します。
by 旅爺さん (2012-01-05 06:09) 

mimimomo

おはようございます^^
東博には行きたいと思いながら、上野に行くことすら滅多にないわたくし(--
今年は出かけるチャンスがあるかしら。  わたくしは特に信心というものが
あるわけではありませんが、何となく自分の規律を守るのはどこかに御仏の心を感じながら・・・なのです。
でも、厄年を意識したことは全くありません(--;
by mimimomo (2012-01-05 08:28) 

gillman

明けましておめでとうございます。
今年もよろしく。
今年は東博の年間パスを買おうと思っていますが…
by gillman (2012-01-05 12:07) 

きまじめさん

滅多に神社仏閣へは出かけませんが、
幸運にも特別公開の時期に行きあうと、とても幸せな気持ちになりますね。
厄年を3回過ごしてまいりましたが、一度も厄払いを行ったことがありません。
まったく気にかけていませんでした ^^*
by きまじめさん (2012-01-05 22:39) 

ichii

明けましておめでとうございます。
美しい龍頭観音ですね。
今年はalbireoさんにとりましても、幸多き一年となりますよう。
どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
by ichii (2012-01-06 08:28) 

sakamono

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
アイドルを見るように仏像を見る、というのも、なるほどです。
今年もよろしくお願い致します。
by sakamono (2012-01-07 11:22) 

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