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生命の翼 [昆虫]

       ベニシジミ   紅小灰蝶   鱗翅目  シジミチョウ科

ハルジオンの花に止まったベニシジミは、今まさに飛び立とうとするように、上を向いています。
これまでにも、ベニシジミの写真は何度も載せていますが、こんなポーズは初めてのような気がします。 

この小さな翼-チョウなどの昆虫の場合は、「翅」と呼ぶのが相応しいかも知れませんが・・・-をはばたかせて、小さなチョウは生きるために、舞い続けます。

 

マツヨイグサの仲間の多くは、夜に花が咲いて、昼にはしぼんでしまいます。
こうした花にやってくるのは、夜行性の蛾の仲間などが多いようです。

この小型のマツヨイグサも、夜に咲く花です。
やって来たベニシジミは、葉っぱに止まって、既にしぼみかけた花をじっと見ているようでした。

ベニシジミは、こんなしぼみかけた花から、美味しい蜜が吸えるのかどうか、考えながら花を見ているかのよう見えました。

 

    ノシメトンボ 熨斗目蜻蛉 トンボ目 トンボ科

ノシメトンボは、あまり赤くはなりませんが、これでもアカトンボの一種です。

透き通った翅の先端が黒いことも、ノシメトンボの特徴の一つです。

 

 

        生きて行くことが

        少しだけつらい日には

        遠い空を見上げて

        そっと微笑んでみる

        いつか羽ばたいて行くと

        心に決めたあの空へと

        憧れの眼差しを向けて


        たとえ空が曇っていても

        暗い雲の向こう側には

        必ず 澄んだ空がある

        人には空へと羽ばたける

        輝く羽はないけれど

        多分夢さえ無くさなければ

        心に翼を持つことは出来る


        知らぬ間に心に潜んでしまった

        悲しみたちを解き放って

        きっといつかあの空へと

        きっといつか飛び立って行こう

 

 

       サトキマダラヒカゲ 里黄斑日陰 鱗翅目 タテハチョウ科   

この蝶には、近縁種に「ヤマキマダラヒカゲ」という、とてもよく似た仲間がいるそうです。
実際には、殆ど見分けが付かないほど、よく似た蝶だということです。

写真のこの蝶は、生息場所などから判断して、「サトキマダラヒカゲ」であろうと思われます。

あまり目立たない蝶ですが、よく見ると翅の複雑な斑紋が面白い蝶です。

 

     アゲハ 揚羽  鱗翅目  アゲハチョウ科

花から花へと、何事もないように飛んでいたアゲハは、よく見ると翅の下半分を殆失っていました。
そんな姿を見たら、多くの人は痛々しいと思われるかも知れません。
僕も、初めはそう思いました。
けれど、それでも軽やかに飛ぶ姿は、僕にはいつしか気高いものに見え始めました。

小さな生き物たちにとって、それが生きて行くという事なのかも知れません。

 

      セイヨウミツバチ 西洋蜜蜂 膜翅目 ミツバチ科

家の庭には、ナツメの木があります。
とても小さな花ですが沢山虫たちが飛んで来ます。

 

刺されると痛いハチですが、ミツバチはやっぱり可愛いですね。

でも、このハチも生きるための糧を求めて、小さな翅をはばたかせて、こうして飛んで来るのです。

 

    モンシロチョウ 紋粉蝶 鱗翅目 シロチョウ科 

蝶と言えば、このモンシロチョウが代表格のような気もします。
子供の頃に、「お花とチョウ」の絵を描いたら、たいていの人がチューリップとモンシロチョウ(或いは、それらしき花とチョウ)の絵を描いたのではないでしょうか。

この美しい白い翅は、オスのチョウでは紫外線を吸収し、メスのチョウでは紫外線を反射するのだと言います。それによって、モンシロチョウ同士がオスかメスかを見分けているのだそうです。

翅は、飛ぶことだけでなく、そんな役にも立っているわけです。

 

 

参考図書

「チョウの不思議」
乾 実 著
丸善株式会社
  理科年表読本
   1998年刊

 

トンボ入門

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  • 作者: 新井 裕
  • 出版社/メーカー: どうぶつ社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 単行本

 


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コメント 14

接写がきれいに撮れますね、、、。チョウやトンボ、蜂、鳥、、、、何でも分かるんですね、、、凄いです。私も覚えなくちゃいけないんですが、、、ただとっても上手くいかないです(*^_^*)
by (2007-07-15 22:25) 

アルファルハ

albireoさん6枚目の写真に じぃ~んと感じました。
by アルファルハ (2007-07-15 22:37) 

1枚目のベニシジミのポーズ、どこかユーモラスな感じがして、とても素敵です!
最後のモンシロチョウの写真、背景の色と白い翅のコントラストがとても美しいと思いました。
by (2007-07-16 00:22) 

おはようございます^^
最後の部分で『へ~・・ぇ』なんて言っちゃいました。
albireoさんの記事を読ませた頂くと、知らないことが必ずいくつか出てきます^^
勉強になります。
お写真も見事ですね、いつものことですが。
by (2007-07-16 04:58) 

さねさし

mimimomo さまとまったく同じに感じます 蝶やトンボの気持ちになって お撮りになってらっしゃるからでしょうか やさしさにあふれるお写真 お言葉にとても気持ちのよい 朝を迎えました ナイスありがとうございました
by さねさし (2007-07-16 06:38) 

Silvermac

へにシジミは割合長く花に止まりますね。今年は、トンボが少ない気がします。
by Silvermac (2007-07-16 07:26) 

お写真も素敵ですが、途中の詩がいいなぁと思いました。
by (2007-07-16 09:04) 

gillman

ぼくもベニシジミ大好きです
目を見るとすごく可愛く、賢そうな顔をしています
by gillman (2007-07-16 19:52) 

sakamono

ベニシジミきれいですねぇ。その辺りにいそうな感じがするのですが、自分はあまり見る機会がありません。そういえば、今年はまだチョウの写真を撮っていなかった。まだまだこれからですね^^。モンシロチョウがオスメスをそのように見分けているというのも、初めて知りました。
by sakamono (2007-07-17 07:49) 

konkon

<多分夢さえ無くさなければ 心に翼を持つことは出来る>
素晴しい写真とともに、albireo さんの詩が心に沁み込んできます。
by konkon (2007-07-17 18:15) 

barbie

最近、雨が多いせいか、蝶を見ませんね。
ちょっと前に蝉がないたので、梅雨明けかと思ったんですが、ぬか喜びだったようで(^^;
梅雨明けが待ち遠しいです。
by barbie (2007-07-18 01:04) 

penpen

ハルジオンにしっかり肢をつけてくりくりのお目目で上を向いているしぐさが本当にかわいいですね。かわいい虫たちのお写真と希望のわいてくる素敵な詩、すべてに優しくなれそうな気持ちになります。
by penpen (2007-07-18 22:25) 

puripuri

一枚目が凛々しいですね、、やはり飛び立って行ったのでしょうか?
サトキマダラヒカゲを始めとして、どの蝶の斑紋も綺麗で、じっと見比べてしまいました。
最後の、、そうなんですか、、一つ勉強になりました。
by puripuri (2007-07-19 21:46) 

一番上のベニシジミ撮影のアングルがいいですね。
見慣れているモンシロチョウの「白い翅は、オスのチョウでは紫外線を吸収し、メスのチョウでは紫外線を反射する」のだということは、知りませんでした。
by (2007-07-21 05:08) 

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