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蝶と蛾と花 <下伊那の花と昆虫-4-> [花・昆虫]

                    ナツズイセン 夏水仙  ヒガンバナ科

この花は、父の実家の裏手に、何時からか分からないほど昔から咲いているそうです。

元々は中国原産の植物で、古い時代に日本に持ち込まれた花だと言います。

山の中ではなく、人家に近いところに多く見られることからも、遠い昔に人為的に植えられた植物のようです。


         ひっそりと過ぎて行く

         静かな山の夏の一日

         都会の舗道を歩けば

         汗まみれの時間が

         ここでは涼やかに

         ゆったりと流れて行く

         すべてが穏かに優しく

         すべてが密やかに静かに

         いつしか見失っていた

         幼い日々の時間が

         確かにそこには

         今も息衝いている

 

                キキョウ  桔梗  キキョウ科 キキョウ属

キキョウは、元来は野生の植物ですが、今見られるものの多くは園芸品種で、本来の野生種は、残念ながら絶滅危惧種となってしまっています・・・。

写真の花も、家の周辺に咲いていたもので、多分人為的に植えられたものだと思います。

 

           オオムラサキツユクサ  大紫露草  ツユクサ科

この花は、山に咲いていた花ではなく、伯母が趣味で畑に植えている花です。

僕が子供の頃によく見た「ムラサキツユクサ」よりも、大分大きな花が咲いていましたから、多分「オオムラサキツユクサ」なのだろうと思います。

名前の通り、露の雫が似合っていました。

                          フヨウ 芙蓉  アオイ科

フヨウはアオイ科の植物なので、ハイビスカスやムクゲ等と似た花を咲かせてくれます。

これも勿論、伯母が植えた花です。

そして、そんな花々が植えられた畑には・・・。

 

                  クロアゲハ  鱗翅目 アゲハチョウ科

             ヒャクニチソウ  百日草 キク科  ジニア属

こんな虫たちも、沢山やって来ていました。

クロアゲハには、今年は何故か何度も会えて、沢山写真を撮らせて貰えました。

                      スキバホウジャク   スズメガ科

               クサキョウチクトウ 草夾竹桃 ハナシノブ科

クサキョウチクトウの写真を撮っていると、不意に飛んで来た虫がいました。

一瞬、ホシホウジャクかと思いました。
でも、どこか微妙に違います。
翅が、透きとおっているように見えます。
でも、オオスカシバではありません。

家へ帰ってから、早速図鑑を調べると、同じスズメガの仲間に「スキバホウジャク」と言う蛾がいました。
似た蛾に「クロスキバホウジャク」と言うのもいますから、もしかしたらそれかも知れませんが、まともに撮れた写真がこれ一枚きりなので、両者の微妙な差異は確認し切れません…。

 

蛾と言えば、近くの山の中で、こんな物を見付けました。

ヤママユガの(まゆ)です。
勿論、中にはサナギが入っています。羽化すると、美しいオレンジ色の大型の蛾が現れるそうです。

この繭からは、蚕と同様に絹糸が採れます。
それは「天蚕(てんさん)」と呼ばれ、とても美しい緑色の糸が採れます。
長野県では、明治の初め頃にはクヌギやナラ、クリなどに放養育(ほうよういく)をして、生糸を採っていたと言うことです。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ここのところ、まったく更新が出来て居らず、また皆さんのブログへもお邪魔出来ていません。
それにもかかわらず、皆さんから沢山のコメントを頂きまして、とても感謝しております。
本当に、ありがとうございます<m(_ _)m>

出来るだけ時間を見付けて更新をして、皆さんの記事も拝見したいと思っています。
どうぞ、宜しくお願い致します。

 


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コメント 17

koza

お久しぶりです、ようやく峠を超えられそうで
訪問できました〜。あいかわらずナチュラルな感じが好き。
勉強になります〜!
ヤママユガのマユが美しい。
by koza (2006-08-28 04:04) 

kei果

おはようございます。お花、きれいですね。^^
心が洗われるお花です。
それではー
by kei果 (2006-08-28 08:14) 

おはようございます^^
albireoさんのご実家にも沢山のお花があって、しかも生き物も飛んできて。
だからalbireoさんは小さいときから昆虫に興味を持つ少年だったのかしら・・・
なんて一人想像しています。全然お顔は分からないのですが・・・(--)
by (2006-08-28 09:48) 

dino-tail

albireoさんの写真を拝見するたびに、虫も花も本当に美しいものだなぁ~と、いつも関心してしまいます。
ヤママユガの繭は本当にきれいなグリーンの絹糸になるんでしょうね~。
芙蓉の大輪の花が夏らしさを感じさせてくれますね。一日で首からポロッと落ちる潔さがとても好きだったりします。
by dino-tail (2006-08-28 11:18) 

YAYA

こちらでも夏水仙が咲いています♪
ツユクサも・・・写真撮ったのですが・・・albireoさんのに
比べちゃいました へへ;
昆虫もいつも美しいですね~。
by YAYA (2006-08-28 11:47) 

Silvermac

鮮やかな紫の帰郷ですね。私も、先日夏の疲れが出て、二日ばかり休みました。気をつけて下さい。
by Silvermac (2006-08-28 15:48) 

あやこ

夏水仙 とても素敵ですねっ!
ヒガンバナ科というのにちょっと驚きました!
繭というと、子供の頃 親戚の家でもらった蚕の繭がある日かえってて、朝起きたら机の上に蛾がいて驚いたことがあります(^^;
by あやこ (2006-08-28 19:22) 

TBありがとうございました。
キキョウの青、とても綺麗ですね!
今年は、天候が悪かったせいで、家の桔梗はダメだったので、羨ましいです。
去年の記事で申し訳ありませんが、桔梗の方もTBさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
オオムラサキツユクサは、仰るように本当に露が似合いますね。
スキバホウジャクの写真は、お見事です!素晴らしい作品だと思います。
by (2006-08-28 23:04) 

sakamono

夏の山の静かな1日というのは、雰囲気があって良いですね。スキバホウジャクというのですか。自分も最近、オオスカシバを撮りましたが、形が違いますね。ヤママユガの緑の繭も美しい!
by sakamono (2006-08-29 07:41) 

Baldhead1010

ナツズイセンのバックのシダの葉が、いい味を出していますね^^
by Baldhead1010 (2006-08-29 09:52) 

m-tamago

いずれのお花も美しいですね。
撮る方の優しいまなざしが感じられます。
ナツズイセンのピンクとも紫ともつかぬ微妙な感じの色がいいなあ。
by m-tamago (2006-08-29 12:08) 

akamaru

蚕も最近見なくなりました。
by akamaru (2006-08-29 13:40) 

さねさし

美しい花々 特に桔梗に目がいってしまいます 桔梗を題材にしたとてもいい俳句や歌があるので 書きたいのですが 桔梗という漢字が とても難しく作品にならないでつい書くのを避けてしまいます 一茶の句で きりきりしゃんとして咲く桔梗哉  きりきりしゃんとした字が書けなくて
by さねさし (2006-08-29 14:45) 

penpen

ご実家で自然を満喫していらっしゃったんですね。蝶も蛾もとっても綺麗です。このオレンジの模様があるアゲハはクロアゲハって言うんですね。最近良く見ます。でも一枚も撮れていません。
by penpen (2006-08-29 21:48) 

こんばんは♪ ちょっとご無沙汰していました。
ここでは、花も虫も静かでゆったりとした時間を過ごしているかのようですね。
その後、albireo さんは体調は如何ですか?
少し涼しくなったとはいえ、まだまだ暑そうなので、気をつけてくださいね。
by (2006-08-30 01:33) 

自然の中で、穏やかでゆったりとした時を過ごされていたのですね。
今回の記事もこの次の記事も、
これがalbireoさんの心の原風景なんだろうなぁ、と感じながら見せていただきました。
by (2006-08-30 12:45) 

atom

ナツズイセン、ユリに似た花なんですね。色合いがいいですね。
繭、懐かしいです。昔、母の実家(山梨)でも天蚕をやっていて、子供の頃によく見てました。
by atom (2006-08-31 01:36) 

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