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ヤブガラシに来る虫たち [花・昆虫]

             ヤブガラシ  藪枯らし ブドウ科 ヤブガラシ属

「ヤブガラシ」は、他の植物に絡み付き、枯死(こし)させる程にひどく繁茂することが、名前の由来だと言います。
本当に枯死させるようなことがあるかどうかは分かりませんが、庭などに生えて来て、例えばユリ等に絡みつくと、まともに花が咲けないような状況にしてしまうことは確かです。

「ヤブガラシ」の花はあまり目立たない緑色をしています。
しかし、午前中には散ってしまって、後にはオレンジ色の花床と呼ばれる部分が残ります。

地上に出ている茎をむしり取っても、次々に芽を出して来る、なかなか厄介な植物です。その上、多年草なので、たとえ種が出来なかったとしても、春になるとまた生えて来ます。

人間にとっては面倒な植物ですが、虫たちにはとても人気があるようで、様々な昆虫たちが集まって来ます。

今日は、そんな虫たちのいくつかをご紹介します。

先ずは、ちょっと目立つ虫たちからです。

                 アゲハ 揚羽  鱗翅目 アゲハチョウ科

ヤブガラシの花の形状は、アゲハのような大型の蝶にも、止り易いのかも知れません。

花の一つ一つは小さいけれど、沢山の花が平らに並んでいて、足場が良いのでしょうか。

             アオスジアゲハ  青條揚羽  鱗翅目 アゲハチョウ科

日本の蝶の中では、一番好きなアオスジアゲハは、何故かヤブガラシに良くやって来るというイメージが、子供の頃から僕の頭の中にはしっかりと焼き付けられています。

              クロアゲハ 黒揚羽  鱗翅目 アゲハチョウ科

 

           生命(いのち)(かて)を求めて

           花を訪れる虫たち

           生命を伝える為に

           虫を誘う花たち

           共に与え合い

           共に受け取り合い

           それぞれの生命は

           それぞれの(しゅ)

           この地球(ほし)に繋いで行く

           生きて行くことの哀しみと

           生きて行くことの歓びを

           胸の奥に抱きしめながら           

 

            マメコガネ 豆黄金虫  甲虫目 コガネムシ科 

マメコガネはも、ヤブガラシではよく見掛ける昆虫です。

この虫は、蜜を吸うというよりも、多分花自体を食べているのかも知れません。

ヤブガラシ以外の花も、よく食い荒らしていることがあります。先日は、開いた蓮の花を覗くと、中に沢山入っていました・・・。

マメコガネは、日本原産の黄金虫なのですが、アメリカに渡って果樹や作物などを食い荒らし、「ジャパニーズ・ビートル」と呼ばれて恐れられていると言うことです。

日本でも、アメリカ等から流入した外来種の植物や昆虫が、農業に被害を与えることがありますが、逆もあるということですね・・・。

 

              アシナガバチの仲間  膜翅目 スズメバチ科

ヤブガラシには、様々な種類のハチもやって来ます。

時には、大型のスズメバチも来ます。もっとも危険な、オオスズメバチはあまり来ることはないと思いますが、キイロスズメバチやコガタスズメバチ等は、比較的良く見掛けます。大きなハチがいたら、ご注意下さい。

写真のハチは、アシナガバチの仲間には間違いありませんが、同定をする為にはいいアングルで撮れていない為、正確な種類は分かりません。
流石にこの昆虫ばかりは、捕まえて斑紋などの様子をよく確かめるという訳にも行きませんので、「アシナガバチの仲間」ということで、どうぞご了承下さい<m(_ _)m>

           セイヨウミツバチ 西洋蜜蜂  膜翅目 ミツバチ科

こちらは、ハチの仲間でも何故かあまり嫌われないミツバチです。

でも、捕まえようとすれば、やっぱり刺しますから、ご注意下さい。

 

ヤブガラシの花に来る昆虫は、まだ沢山いますが、僕が今年出会えたのは、今のところこれくらいです。

また色々と見ることが出来たら、改めてご紹介する機会もあるかも知れません。

 

 

参考文献

野の花

野の花

  • 作者: 木原 浩
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
たのしい自然観察 雑草博士入門

たのしい自然観察 雑草博士入門

  • 作者: 岩瀬 徹, 川名 興
  • 出版社/メーカー: 全国農村教育協会
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本
チョウ・ガ

チョウ・ガ

  • 作者: 松本 克臣
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

野山の昆虫

野山の昆虫

  • 作者: 今森 光彦
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫

校庭の昆虫

校庭の昆虫

  • 作者: 田仲 義弘, 鈴木 信夫
  • 出版社/メーカー: 全国農村教育協会
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本

 


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コメント 11

CARRERA

少しだけヤブカラシに、蝶や蜂は群がってくるのですね。
よっぽど美味しいんでしょうね!
by CARRERA (2006-08-11 23:40) 

おはようございます^^
 ヤブガラシはいろんなところで見かけますが、今のところ昆虫は見たことがないみたい(--) 今度もっと気をつけてみて見ます・・・
それにしてもお写真を上手に写しておいでになりますね~。この前アオスジアゲハらしき蝶が舞っているのに会いました。でも全然止りませんでしたよ(--)
by (2006-08-12 05:35) 

kei果

おはようございます。
最近私は、地球にとって草むしりをすることは・・?と、悩んでいました。
悩んだ末、結局、庭の草むしりをしました。(^^)
それではー
by kei果 (2006-08-12 07:06) 

るびい

ヤブガラシは 私にとってとても懐かしい花です。
子供の頃のままごと遊びには、欠かせない花でした。
砂に混ぜて 「混ぜご飯!どーぞ!」などと言って遊んでいたものです(^・^*) 今ではそんな遊びもなくなりましたね・・・。
by るびい (2006-08-12 11:37) 

sakamono

ヤブガラシ、近所でも良く見かけます。そして、やはりたくさんの昆虫がとまっていました。花に来る虫は、蜜を吸うだけでなく、花を食べてしまう種類もいるんですね。
by sakamono (2006-08-12 13:05) 

さねさし

ヤブガラシは 我が家の近くに たくさん見かけます 花が少ない夏に 目だって可愛く見え 色も緑と橙色がとってもきれいで と写真も撮ったのですが どういうわけか みんな ボケてしまう不思議な花と思っていました たしかに 蝶などがまわりを ひらひらしていました こんどじっくり とまったところを ねらってみます しかしどんなに頑張っても albireo さまのようにはいかないでしょう  いつも試してみたくなる ヒントに感謝いたします
by さねさし (2006-08-12 13:30) 

m-tamago

こんばんは。
ヤブガラシって知りませんでした。強い植物なんですね。
それにしても、albireoさんは様々な昆虫を上手に撮られますね。お蔭様で懐かしい気持ちになり、また、こんな形してたんだーと改めて昆虫観察できて、楽しませて頂いています。
by m-tamago (2006-08-12 20:38) 

shareki

こんばんは、アゲハがほんとにお見事ですね^^
参考文献がたくさん、調べだすとどんどんのめりこみますね。
とても興味深いです。
by shareki (2006-08-12 21:15) 

アオスジアゲハ、綺麗ですね!
今年は、この憧れの蝶が、高いところを凄い早さで飛んでいるのを1回見ただけです。なかなか、巡りあえないのですが、機会があったら撮ってみたいと思っています。
by (2006-08-13 00:19) 

kone

こんなに綺麗に撮られるなんて・・・素敵です!
by kone (2006-08-13 16:10) 

春分

マメコガネと聞いて、「おお、ジャパニーズ・ビートルの件をコメントしないと」と思いましたが、albireoさんのところではその余地はなかったですね。
by 春分 (2006-08-15 17:26) 

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