五月半ば近くになると、街角でふと強い花の香りを感じることがあります。
辺りを見回すと、思いの外遠くにある建物の、フェンスや生垣に絡み付いて咲いている、白い花がその香りの元であることに気が付きます。
写真のこの花は、ジャスミンの一種で、ハゴロモジャスミンと呼ばれる、園芸品種です。
この強烈なまでの香りを持つ花を、僕は庭に植えようとは思いませんが、この時期街中でこの花を見掛けると、何時も思い出す物語があります。
それは、日本ではあまり読まれることのない、古い仏教の経典に記された、こんな物語です。
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