七月・庭の花と庭に来た虫 [花・昆虫]
遅れ馳せながら、七月に咲いた庭の花です。
同時に、庭に来た虫を二種類載せます。
先ずは、オニユリです。
オニユリは、種だけではなく、葉腋に出来るムカゴでも増えることが出来ます。
毎年、新しい小さな芽が出て来ますが、花が咲くようになるまでには、かなりの年月が掛かるようです。
カサブランカ Casablanca ユリ科 ユリ属
以前庭にあったカサブランカは、段々球根が痩せてしまい、数年で消えてしまいましたが、今植えてある二つの球根は、ここ3~4年の間に、花の数も増えて来ています。
今年は、二本の茎に五個づつ蕾がつきましたが、その内の一つが、いつの間にか落ちてしまい、九つの花が咲きました。
この花は、ヤマユリなどの日本の野生種のユリを元に造られた、園芸品種ですが、何故カサブランカと名付けたのでしょうか?
カサブランカは、モロッコ王国の都市の名前ですが、ポルトガルト語やスペイン語で、「白い家」と言う意味だと言います。
でも、僕は「カサブランカ」と言えば、ハンフリー・ボガートとイングリット・バーグマンの映画を思い浮かべます。
そしてまた、「モロッコ」と言えば、マレーネ・ディートリッヒとゲイリー・クーパーの映画を思い出します。
どちらも、とても古い映画なので、言うまでもなく、僕はリアルタイムで見ている訳ではありませんが・・・
カントウヨメナ 関東嫁菜 キク科 ヨメナ属
近くの田圃の畦に咲いていたカントウヨメナですが、そこが昨年頃から耕作放棄地になってしまったので、やがて宅地にでも造成されてしまえば、この花も失われてしまうと思い、昨年の秋に一本だけ採って来て、プランターに植えて置きました。
それが、今年は5~6本程に増え、一部を地植えにしましたが、プランターに植えたままにしたものが、何故か七月下旬頃から咲き始めてしまいました。
カントウヨメナは、俗称として「野菊」と呼ばれる花の一つですが、普通は秋に咲きます。
それが、こんなに早く咲くと言うことは、やはり異常気象のせいなのかも知れません。
因みに、この花が元々咲いていた耕作放棄地は、やはり宅地として造成されることが決まったようで、先日工事を予告する看板が立ちました。
タマアジサイ 玉紫陽花 アジサイ科 アジサイ属
僕の父親が、脳梗塞を発症する数年前、長野県下伊那の故郷へ帰った際に、山から採って来たタマアジサイです。
植えた当初は、なかなか育たなかったのですが、昨年日当たりの悪い場所に植え替えてからは、枝も大きく広がり、沢山の花を咲かせてくれるようになりました。
咲き始めは、次の写真のような、こんもりとした半球形ですが、段々広がって平たくなり、上の写真のようになって、やがて枯れて行きます。
咲き始めたばかりのタマアジサイです。
花の下に、綿状の白いものが付いています。
これを、病気かカビのように思われる方も、居られるかも知れません。
でも、この正体は、昆虫の幼虫です。
この虫のことは、かなり以前ですが、このブログで紹介したことがあります。
上の写真の、ほぼ真ん中にある、細長い綿の塊のようなものを、指先か木の小枝のようなもので、ちょっと突くと、「パチン」とほんの微かな音を立てて、小さな虫が飛び出すことがあります。
大抵は、草の中などに紛れて、見えなくなってしまうのですが、ごく稀には、こんな分かり易い場所に、飛び移ってくれることもあります。
アオバハゴロモ 青羽羽衣 アオバハゴロモ科 アオバハゴロモ属
この虫が、白い綿のような虫の、成虫です。
カメムシ目に属する昆虫で、セミとは近縁種に当たります。
木の枝等に取り付いて、樹液を吸うことも、セミと同様ですが、草や野菜の茎にも付いて汁を吸うので、害虫と見做されてしまいます。
尤も、これは「庭に来た虫」と言うよりも、元々庭に住み着いている虫ではありますが・・・
アオスジアゲハ 青筋揚羽 鱗翅目 アゲハチョウ科
こちらは、本当に庭に来てくれた虫です。
何故か、花も終わったニワナナカマドに止まって、暫く休んでいる様子でした。
玄関前の階段の下にある、センリョウの葉に止まったアオスジアゲハ。
こんなに至近距離で、綺麗な翅のアオスジアゲハを撮ったのは、初めてかも知れません。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今、窓の外には、かなりの強い雨が降り、稲妻が煌めき、雷鳴が轟いています。
連日の酷暑で、雨が降っては欲しかったのですが、どうも極端な天候の変化です。
どろどろと轟く雷鳴は、実を言えば、僕には心地良く感じられます。
雷鳴を聞くと、「賀茂」という、京都の上賀茂神社と下鴨神社の縁起譚を元にした、雷神が主人公の能の詞章の一節が、ふと心に浮かんだりもします。
「雨を起こして降り来る足音は、ほろほろ、ほろほろ、とどろとどろと、踏み轟かす」
この能では、雷鳴を雷神の足音としていますが、昔の人は雷鳴を「はたはた」と聞いていたとも言います。でも、この能の「ほろほろ」と言う感じにも、確かに僕には聞こえます。
「轟く」と言う言葉も、この詞章を読むと、元々は擬態語だったのかも知れないとも思われます。
僕はさっき、雷鳴を心地良く感じるなどと書いてしまいましたが、最近は落雷の被害のニュースも度々耳にします。
雷が鳴っている時は、大きな木の陰などは、とても危険ですから、近付かないようにしなければなりませんが、近頃は、天気の急変も目立ちますから、咄嗟の判断が難しくなるのも現実です。
どうか、くれぐれも御注意下さいますよう、お願い致します。
おはようございます^^
鬼百合は本当にお花が咲くまで年数を要しますね~ 我家ももう何年目か。
茎だけ育って枯れていきます。
カサブランカが綺麗ですね。
イングリットバーグマン、綺麗な人でした^^ 昔の映画の方が何となく美しかったような気がします。齢をとってきたからかしら(--
アオスジアゲハが昨日、庭に来ましたが、カメラを持っていないし残念ながら写せませんでした。
by mimimomo (2013-08-22 09:24)
今年は庭にテッポウユリがたくさん咲きました。
カサブランカもあったのですが、やはり消えてしまって。
昨晩の雷雨もすごかったですね。。。
by ゴーパ1号 (2013-08-22 09:26)
わが家でも今年もアオバハゴロモが発生しました。
駆除する方法は何かあるのでしょうか。
あちこちで草や樹の茎や枝が白くなって見栄えが悪いんです。
by 斗夢 (2013-08-22 15:41)
ハゴロモの幼虫はコミカルでかわいいですねー
アオスジの翅休めはめずらしいですね、束の間じっとしているのは見たことありますが・・
先日、森林公園でアオスジのペアダンスに出くわしましたが露出設定を誤ってしまいました^^;
リペアできたらアップしたいのですが・・ムリかもです・・
by ぜふ (2013-08-22 22:15)
こんな綿みたいな虫がいるんですね。もしかしたら目にしていたかもしれません。
成虫の方のアオバハゴロモは、見たコトあるような気がします。
漫然と見てるから、どちらも記憶が曖昧ですね^^;。
by sakamono (2013-08-23 12:23)
最近買い求めた古い映画を集めたDVDの中に
「カサブランカ」も「モロッコ」もはいっていたので、嬉しくなりました。
ワタ状の白い塊もアオバハゴロモも見かけることがありますが、
これが親子関係?にあることを知りませんでした。
by きまじめさん (2013-08-23 23:14)
Casa blancaですね(^_−)−☆
カサブランカのいい香りがしてきそうです。
上賀茂神社の別名は賀茂別雷(かもわけいかづち)神社だそうで、
落雷除けの守護神だそうです。
by barbie (2013-08-30 22:43)