秋の海辺にて　～チュウシャクシギとウミネコ～：風の詩：SSブログ

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秋の海辺にて　～チュウシャクシギとウミネコ～　[写真漫画] [編集]

　　９月２３日－秋分の日－

　海浜公園の、風と波とに削られた波消しブロックの上に、チュウシャクシギが止まっていました。

　波が打ち寄せるブロックの上を歩きながら、チュウシャクシギは食べ物を探しているようです。

　「ようし、見付けたぞ! そ～っと、そ～っと…」

　「やったねっ。大好物のカニをゲットしたぞ!」

　「ここは、狭すぎるから、もう少し、足場のいいところで食べることにしようっと」

　「あいつ、美味そうなカニを見付けたなぁ…」
　すぐそばのブロックの上で、それを見ていたのはウミネコでした。

　「ここにも何か、美味い物はないのかなぁ…」

　「ええい、面倒だ。あいつのを横取りしてやろう。
　　おおいっ、そのカニをこっちへよこせっ! 」

　「お～っと。ウミネコさん。取れるものなら取ってごらん!」

　「しめしめ。あいつめ、落としていったな。こいつは、上手く行ったぞ」

　「おやおや、ウミネコさん。残念でしたね。それは、最初からそこに落ちていた、空っぽのカニの甲羅とハサミだけさ。本物はこっちだよ～」

　「…悔しいなぁ…。でも、やっぱり食べるものは、自分で見付けないと駄目か…」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…お終い…

　お彼岸と言うことで、習志野市の海浜霊園で母の墓参をした後、車の中へ水桶を戻し、替わりにカメラを持って、久し振りに霊園の先の海浜公園へ行って来ました。

　以前ここでは、何種類かの水辺の鳥たちを撮って、ブログに載せた事もありましたが、最近はあまり行く余裕もなく、ここでチュウシャクシギに会うのも初めてでした。

　写真を撮ったのは、海岸線に続く長い堤防の上からですが、チュウシャクシギが止まっていた波消しブロックまでは、そこそこの距離があって、この鳥が餌を獲って、なかなか大変な思いをしながら食べようとしている事以外は、実際のところ何をしているのかもよく分からないまま、ひたすらシャッターボタンを押し続けていました。

　家へ帰って、画像をパソコンに取り込んで見ると、連続して些か面白い写真が撮れていたので、久々に「写真漫画」のカテゴリーで記事を書くことにしました。
　（この前の写真漫画は、２００９年１２月５日の「虎の居ぬ間のすずめ」という記事でした）

　因みに、今回の記事の１枚目から１２枚目までの「写真漫画」の部分の写真は、撮った順番の通りです。

　また、ウミネコがチュウシャクシギの餌を横取りしようとしているように見えたので、そんな展開でお話を作りましたが、実際にウミネコが他の鳥が捕まえた餌を横取りするというのは、本当によくある事のようです。

　手許にある、幾つかの鳥類図鑑を見ると、チュウシャクシギの餌は、主にカニなどの甲殻類だそうで、器用にカニの脚やハサミを取り去って丸呑みにするのだそうです。

　でも、僕が見たこの鳥は、捕まえたカニをブロックにぶつけたり、水につけたりして、かなり苦労をしているようでした。

参考図書

シギチドリ類ハンドブック

作者: 氏原巨雄
出版社/メーカー: 文一総合出版
発売日: 2004/04/27
メディア: 単行本

谷津干潟を楽しむ干潟の鳥ウォッチング

作者: 石川勉
出版社/メーカー: 文一総合出版
発売日: 2001/08
メディア: 単行本

タグ：チュウシャクシギウミネコ

2011-09-26 23:54 nice!(12) コメント(8) トラックバック(0)
共通テーマ：趣味・カルチャー

nice! 12

おはようございます＾＾
チュウシャクシギとウミネコのお話、面白いです。
albireoさんは色んな才能がおありですね。
by mimimomo (2011-09-27 08:50)

秋の海辺にて…ピアノ曲であったような。。。
あ、夜の海辺にて。でした＾＾；
フィンランドの作曲家カスキの素敵な１曲です。
by ゴーパ1号 (2011-09-27 11:27)

記事が良くできていて、最高に面白い「写真漫画」でした。
案外そんなやり取りだったんでしょうね。面白かった。
by 枝動 (2011-09-27 13:22)

さてどこにコメントしようかと思い眺めていましたら、波消しブロックの
風合いがいいなと惹かれてしまいました。シギやウミネコがよく似合う。
小石の浮き出た風化具合がいい。人の作りし「さざれ石」。
さて、長らくお墓参りも行ってないが。まずは生きてる親を何とかしてと。
by 春分 (2011-09-27 19:24)