訪れた花　〈ニゲラ〉：風の詩：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

訪れた花　〈ニゲラ〉　[花] [編集]

ニゲラ　　Nigella キンポウゲ科　　ニゲラ属

　「ニゲラ」は、ラテン語で「黒」を意味する言葉だそうです。

　五月の、確か初めの頃だったと思いますが、家の前の排水路のU字溝の縁に、コスモスのような、細い葉の植物が生えていることに気が付きました。
　家の辺りは、既に下水道が開通しているので、実質的にはその排水路には、水は流れていません。只、大雨が降った時などに、雨水を流す役割のみを負っています。
　ですから、どうしてこんな所で育ったのか、ちょっと見当も付きませんが、少し距離をおいて、二か所に生えています。

　恐らく、昨年も同じ場所に、そんな草が生えて来ていたような気もしますが、ひたすら慌しさにかまけていて、どんな花が咲いたのか、見た記憶さえもありません…。

　でもよく見ると、いつの間にか幾つもの蕾も付いています。

　そこで、この植物を根ごと引き抜いて、庭に植えてみることにしました。
　抜こうとすると、一ヵ所の方は、簡単に抜けましたが、もう一ヵ所ではコンクリートの狭い隙間から生えていて、無理に抜こうとすると、千切れてしまいそうなので、諦めました。

　植え替えた直後は、萎れそうになっていましたが、水を遣っているうちに、蕾が膨らみ始め、数日前には、直径３ｃｍ程の、こんな花が咲き始めました。

　花が咲けば名前の調べようもあるだろうと思っていましたが、咲いたのは、少なくとも実物としては、僕が目にした記憶のないような姿の花でした。（多分、何方かのブログ-例えば、何時も美しい花の写真を見せて下さる　mimimomo さんや、SilverMac さん記事とか-で、写真では拝見しているようには思いますが…）

　何冊かの図鑑を調べてみると、二冊に「ニゲラ」の名で載っていました。

　冒頭に書いた通り、「ニゲラ」とはラテン語で「黒」を意味する言葉だそうですが、白い花なのに「黒」と云うのも些か不思議です。
　しかし、ネットなども含めて、あちこち調べてみると、このニゲラには「黒種草（クロタネソウ）」と云う和名があるそうです。つまり、黒いのは種だと言うことです。

　ニゲラは、南欧が原産の一年草の外来植物ですが、江戸時代には既に渡来していたらしいことも分かりました。

　また、この植物の黒い種には、揮発性の油分が含まれ、潰すと良い香りがすると言うことで、ハーブの一種であるようです。

　しかし、ヤマケイポケットガイドの「ハーブ」に依ると、「アルカロイドのダマセニンを大量に含むため、利用は避けた方がよい」ともあります。

　なんとも謎めいた雰囲気の花ですが、別名に「ラブイン　ナ　ミスト」とも呼ばれていると言うことですから、その姿の不思議な雰囲気は、昔から人の心を惹き付けて来たのかも知れません。
　

　図鑑に依れば、この植物には、白花の他に青や赤、また紫の花もあるようです。

　何処からか訪れてくれたのは、不思議な姿の可愛い花でした。

　この植物は、移植を嫌うらしいので、このまま上手く種が出来るかどうかは分かりません。
　でも、もし実が出来たら、またこのブログに載せることにします。

　そして、種が取れたら来年も咲くように、植えてみたいとも思っています。

参考図書

庭の花 (ヤマケイポケットガイド)

作者: 鈴木庸夫
出版社/メーカー: 山と溪谷社
発売日: 2000/02
メディア: 単行本（ソフトカバー）

色と咲く順でわかる花の名前事典―最新品種+人気の花々460種

作者: 長岡求
出版社/メーカー: 永岡書店
発売日: 2005/04
メディア: 単行本

ハーブ (ヤマケイポケットガイド)

作者: 亀田龍吉
出版社/メーカー: 山と溪谷社
発売日: 1999/03
メディア: 単行本（ソフトカバー）

タグ：黒種草ニゲラハーブ

2009-06-01 22:32 nice!(11) コメント(6) トラックバック(0)
共通テーマ：趣味・カルチャー

nice! 11

おはようございます＾＾
ニゲラは面白い姿のお花ですよね～　名前も面白いし＾＾
でも素敵なお花で結構好き＾＾
溝で発見できるなんて
albireoさんはすごっく幸運ですね～ｗｗ
種が出来ることを祈りましょう～　また来年の楽しみが出来ます＾＾ｖ
by mimimomo (2009-06-02 04:42)

私は、数年前にイングリッシュガーデンで初めて見ました。
by SilverMac (2009-06-02 09:02)